フィリピンの「食×旅」の魅力とは? 地域のサステナビリティを実現する地域性豊かな食文化(PR)

フィリピンは2022年2月から国境を再開。ワクチン接種を完了した海外からの旅行者受け入れを始めた。フィリピン政府観光省は今後、フィリピンを世界で選ばれる観光デスティネーションに押し上げていく戦略を進める。そのなかで注力するのがフードツーリズムだ。

現地アクティビティやアトラクションに加えて、「食」は観光素材として重要な部分を占めている。フィリピン政府観光省としては、それぞれの地域の料理だけでなく、その食にまつわる文化や遺産も合わせて訴求していくことで、観光振興と地域の農業や自然の保護にもつなげていく考え。今回は、フィリピン料理の魅力と、歴史文化を組み合わせたフード周遊ツアーを紹介する。

各地域に代表的な料理、日本で人気上昇の料理も

フィリピンの食文化は、スペイン料理の影響を大きく受けるなど、その歴史的背景から独自に発展してきた。また、フィリピン料理は非常に地域性に富んでおり、各地域に独自の代表的な料理があるのも特徴だ。

首都マニラから気軽に訪れることができるルソン島のなかでも、地域によって独特の食文化が根付いている。醤油と酢をベースとした豚肉料理である「アドボ(Adobo)」は、ご飯と一緒に楽しめる料理。魚介類と野菜をタマリンドベースのスープで煮込んだ酸味のある「シニガン(Sinigang)」も人気の料理のひとつ。フィリピンのB級グルメでもあり、細かく刻んだ豚の耳などを醤油、ビネガー、にんにく、唐辛子で炒めた鉄板料理の「シシグ(Sisig)」は、フィリピン料理のメッカとして知られるルソン島のパンパンガ州で生まれたと言われている。

醤油と酢をベースとしたルソン島の豚肉料理「アドボ(Adobo)」

麺料理の「パンシット(Pancit)」は、地域によってさまざまな種類があり、そのうち代表的なものがケソンでよく食べられている「パンシット・ハバブ(Pancit Habhab)」。通常バナナの葉の上に盛り付けられて提供される。

フィリピンの代表的なデザートといえば「ハロハロ(Halo-Halo)」。タガログ語で「混ぜこぜ」を意味するこのスイーツは、砂糖漬けのフルーツ、豆類、かき氷に通常はエバミルクが添えられる。最近、日本でも人気が出ている。

日本でも人気のフィリピンデザート「ハロハロ(Halo-Halo)」

山岳地域にあり避暑地としても人気のルソン島のバギオでは、コーヒーが有名。また、農園でのいちご狩りが楽しめるほか、豆腐類、いちごシロップ、タピオカなどで作られたスナックなども有名だ。

アイコン的なフィリピン料理は、中部のビザヤ諸島でも見られる。豚の丸焼きの「レチョン(Lechon)」は、フィリピンのパーティーでは定番料理。セブ島が発祥と言われている。パナイ島にあるイロイロでは、豚肉や牛肉からとったスープに、豚の内臓や炒めたガーリック、チチャロン(豚肉の皮を揚げたもの)を加えた麺料理「バチョイ(Batchoy)」が有名だ。

ビザヤ諸島で有名な豚の丸焼き「レチョン(Lechon)」

イロイロとネグロス島最大の街バコロドでよく見られる料理が「イナサル(Inasal)」。生姜、酢、レモングラスでマリネした鶏肉を串に刺し、直火で焼き上げた料理で、醤油、酢、唐辛子、カラマンシー、みじん切りにしたニンニクを組み合わせたディプソースのソーサワンと合わせるのが一番美味しい食べ方だという。

ミンダナオ地方は、美しいビーチと新鮮なシーフード料理で観光客に人気の場所。人気料理のひとつは、「イニハウ・ナ・パンガ(Inihaw na Panga)」と呼ばれるマグロのグリルだ。柑橘類のカラマンシーをかけて、塩を少々振って食べるのが一番美味しい。また、焼いた豚肉「シヌッバ(sinugba)」と生魚のマリネ「キニラウ(kinilaw)」を合わせた「シヌグロー(Sinuglaw)」も、独特の食感が楽しめる代表的な逸品だ。

地域の食と歴史文化を組み合わせたフード周遊ツアー

最近では、日本でも、キャンプ人気の高まりとともに、アウトドアで楽しむフィリピン独特の食習慣も注目され始めている。フィリピン政府観光省は、こうした背景から、日本向けにフードツーリズムの観光プロダクトを造成し、「食」を通じて、フィリピンの文化、歴史、自然、生活スタイルなどを体験してもらうプロモーションを促進している。

フィリピン政府観光省と提携している旅行予約サイト「Guide to the Philippines」では、フィリピン・フード・ツーリズム・コンソーシアムの協力で、フードツーリズム・パッケージツアー「Biyahe Na, Kain Na!」も販売。フィリピンのさまざまな場所で提供される多彩なフードツアーを紹介し、ワンストップで購入できるサービスを展開している。

フィリピン政府観光省とフィリピン・フード・コンソーシアムの提携による旅行予約サイト「Guide To The Philippines」内のフードツアー特集ページ

その特徴は、地域の食文化だけでなく、その地域の歴史文化の見所などを組み合わせたフード周遊コースを開発・造成しているところだ。その代表的な5地域のツアーを紹介する。

<パンパンガ州>

フィリピンの料理の首都とも呼ばれるパンパンガ州。マニラから2時間ほどでアクセスできる同州では、地元のレストランや食堂で味わえるローカル料理がおすすめだ。

  • マニラから訪れるパンパンガ・クリナリー・プライベート・デイツアー(Kapampangan Food Culinary Private Day Tour with Meals & Transfers from the City)
    • このツアーは、有名シェフのリリアン・リスティング-ボロメオ(Lillian Lising-Borromeo)のレストラン、アンコールワットに似た遺跡「バレ・バツー(Bale Batu)」、「ギンタング・パクパク」エコパーク、パンパンガ州立農業大学などを訪問。パンパンガ・スタイルのさまざまな食体験が組み込まれている。
  • 海岸の街々と歴史的教会を巡りながら食体験ツアー(Food Tour in Coastal Towns & Historical Churches)
    • エコツーリズムで人気の「ルバオ・バンブー・ハブ」、歴史的価値の高い「ベティス教会」や「サン・ギレルモ教会」を訪れながら、さまざまな地元食材を試食。農場での収穫体験も提供される。
  • パンパンガの巨大ランタンとクラーク博物館を巡る遺跡&食ツアー(Pampanga Giant Lantern & Clark Museum Food & Heritage Day Tour with Meals & Transfers from the City)
    • 「聖ロザリー教会」「アンヘレス博物館」「聖エンジェル大学」「サンフェルナンド駅」などを訪問。人気の「トールハウス・レストラン(Toll House Restaurant)」でのランチ、「ロラ・ノール・メリエンダハン(Lola Nor's Meryendahan)」でのディナーが含まれる。

「Guide To The Philippines」内のフードツアー詳細・予約ページ

<ブラカン州>

豊かな歴史と文化で知られるブラカン州では、伝統ある地元料理を楽しめる。米と砂糖で作られた同州の伝統スイーツも絶品だ。

  • バラソアイン教会やアンセスタル・ハウスを巡る食体験ツアー(Bulacan Barasoain Church & Ancestral Houses Food and Heritage Day Tour with Transfers from the City)
    • バラソアイン教会をはじめとするさまざまな文化遺産を回りながら、人気のレストラン「バハイ・ナ・ティサ(Bahay Na Tisa)」でランチ。午後のスナックとして「エンパナーダ」も楽しめる。

<ラグナ州とケソン市>

手つかずの自然が残るラグナ州・ケソン州は、エコツーリズムやウェルネスで人気の目的地。地元のレストランでは、フィリピンのホスピタリティを感じながら郷土料理や新鮮なフルーツが楽しめる。

  • ラグナのサンパブロとケソンのティアオンの食体験ツアー(Laguna San Pablo & Quezon Tiaong Food & Heritage Day Tour with Lunch & Transfers from the City)
    • 有名な「サルヤップ・ギャラリー・カフェ(Sulyap Gallery Cafe)」でのランチのほか、さまざまな料理を試食。サンパブロ教会、サンパロック湖、サンシャイン農場、アースキーパー庭園などを訪れる。

サルヤップ・ギャラリー・カフェ

<バギオ市>

新鮮でおいしい食材が豊富にあり、昔からグルメの宝庫と言われる山岳地域のバギオ。この地域はコーヒーでも有名で、さらにスペイン料理やギリシャ料理のほか、様々なフュージョン料理やベジタリアン料理を楽しめるのも特徴だ。

  • バギオでの食・コーヒー・ビール・ツアー(Baguio Culinary, Coffee, and Beer Tour with Transfers & Meals)
    • スペインとのフュージョン料理ランチのほか、ビールとともに楽しむスペイン料理ディナー、コーヒーの試飲が含まれるほか、バギオ・カントリークラブ、バンブー・サンクチュアリー、ミラドー・リトリート・ハウスなど人気のスポットを巡る。

バギオのカフェでは地元産コーヒーが楽しめる

<イロイロ市>

趣のあるビーチや島々、歴史的な建造物などの観光スポットに加え、美味しくユニークな料理があるイロイロ。有名な麺料理ラパス・バッチョイや、地元レストランで牡蠣やホタテなどの豊富なシーフード料理を試してみたい。

  • イロイロ市フード&観光ツアー(Iloilo City Food Tour & Sightseeing with Transfers | La Paz Batchoy, Pancit Molo, Jaro Church)
    • イロイロ市のローカルフードが楽しめるほか、代表的な観光スポットを巡る。

「イロイロ市フード&観光ツアー」でも訪れるモロ教会

フィリピン政府観光省では今後も、旅行者と訪れる土地とを結び付け、旅行者にさまざまな「感覚体験」を提供できるツアーを開発・造成していく方針だ。

食イベントでフィリピン料理をアピール

フィリピンでは来年、アジア太平洋の各国から料理人の代表が集まる「ワールドシェフ・アジアン・プレジデント・フォーラム2023」が開催される。フォーラムでは、料理コンテストや展示会などさまざまなプログラムが企画され、3000人以上の参加者が見込まれている。フィリピン政府観光省では、このイベントを契機として、フィリピン料理のユニークさや文化的背景をアピールし、世界からの観光客誘致につなげていきたい考えだ。

日本でも食のイベントに積極的に参加。フィリピン政府観光省は現在、群馬県中之条町で毎年開催されている「中之条グローバルフード・デザイン・コンペティション2022」に参加している。この大会は、持続可能なフードツーリズムの普及を目指して行われるもの。今年は8月から10月にかけて開催され、10月にはファイナリストが決定し、各賞が決まる。

フィリピン政府観光省は、国境が再開された今、新しいフィリピン旅行のコンテンツとして、日本の旅行代理店にフィリピンでのフードツーリズム商品の造成を呼びかけている。同省の東京と大阪の事務所でも、セールス活動を強化していく方針だ。

広告:フィリピン政府観光省 

提供コンテンツ:

問い合わせ先:フィリピン政府観光省

  • 東京オフィス Tel: 03-5562-1583/03-5562-1584 Email: dotjapan@gol.com
  • 大阪オフィス Tel: 06-6251-2400 Email: dotosakajapan@lake.ocn.ne.jp

記事:トラベルボイス企画部

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