【年頭所感】ANAホールディングス代表取締役社長 芝田浩二氏 ―大きく「跳」ねる年に転換、回復需要を取り込み収益拡大へ

ANAホールディングス代表取締役社長の芝田浩二氏が、2023年を迎えるにあたって年頭所感を発表した。

芝田氏は2023年を大きく「跳」ねる年への転換点と述べ、回復する需要を取り込み、さらなる収益の拡大を目指すと力強く述べた。SAF導入など脱炭素に積極的に取り組む一方、感染症の再拡大やロシア・ウクライナ情勢、世界経済の減速など、事業に影響を与えるリスクも注視。現在策定中の次期中期経営計画では、グループ社員のやりがいが、顧客満足や経済的・社会的価値の向上となる戦略とする方針を示した。コロナ禍で迎えた創業70周年の歴史に感謝し、ANAグループのDNAを継承して、今後の持続的な発展につなげていく意気込みを示している。

発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。


2023年ANAグループ年始式 グループCEO年頭挨拶(骨子):2023年は「跳」の年へ

皆さん、新年明けましておめでとうございます。

ちょうど1年前を振り返ると、第3四半期が8四半期振りに黒字(営業利益)に転じ、片野坂社長(現会長)の年頭の所感には「夜明けは近い」とあります。

その後、国内ではコロナの第6波、第7波の感染拡大があったものの、需要は徐々に回復し、22年度上期は3年振りに黒字化を達成する事ができました。足元の業績も順調に推移しており、夜は明けつつあると感じます。

これは、これまでANAグループ全体で取り組んで来た事業構造改革やコストマネジメント、そして回復需要を着実に捉える皆さんの不断の努力が、しっかりと実を結んだ結果です。

厳しい環境の下、それぞれの職場で日々の業務に邁進していただいている皆さんの頑張りに改めて感謝するとともに、ジェット燃料費の補助、航燃税、着陸料の減免等の政府支援や多くのステークホルダーの皆様から寄せられた支援に、重ねてお礼を申し上げる次第です。

今年は、「耐」える年から大きく「跳」ねる年への転換点です。

23年度は、引き続き回復需要を着実に取り込み、収益の更なる拡大を目指します。SAFの導入や航空機以外のCO2削減等脱炭素にも積極的に取り組むとともに、コロナ感染再拡大、ロシア・ウクライナ情勢、為替・燃油費動向、更には世界経済の減速等、私たちの事業に大きな影響を与えるリスクも注視していきます。

あわせて、現在ANAグループの次期中期経営戦略策定を進めています。2030年に目指す姿の実現に向けた変革の計画に留まらず、世界中のグループ社員一人ひとりがやりがいを感じながら力を発揮し、その結果がお客様満足、経済的価値、社会的価値の向上に結びつくような戦略にしていきます。

コロナ禍で迎えた創業70周年にあたり、私たちの先輩方が「現在窮乏、将来有望」と「和協」の精神で築いて来た歴史の尊さ、ありがたみを改めて感じました。この、時空を超えたANAグループの貴重なDNAを継承し、これからの70年、100年と持続的な発展に繋げていきたいと思っています。

世界中のグループ社員一丸となって、夢に溢れるANAグループの未来に向かって共に歩を進めましょう。

ANAホールディングス

代表取締役社長 芝田浩二

みんなのVOICEこの記事を読んで思った意見や感想を書いてください。

観光産業ニュース「トラベルボイス」編集部から届く

一歩先の未来がみえるメルマガ「今日のヘッドライン」 、もうご登録済みですよね?

もし未だ登録していないなら…