
スペイン、ポルトガル、ギリシャ、トルコ、バルカン半島などでは2025年8月12日、熱波に襲われ気温が40度を超えた。科学者によると、夏の地中海地域では、これまで以上に暑く乾燥しており、山火事は年々増加し、時には「火旋風(ファイヤーホイール)」のように燃え上がることもあるという。
アルバニア、モンテネグロ、ドイツ、スペイン、イタリア、フランスの当局は熱中症警報を発令。熱中症による死亡例も報告されている。
また、熱波による火災も各国で発生。スペインでは、最大の州であるカスティーリャ・イ・レオン州で、1200人以上の消防士が32件の山火事の消火活動に従事。数千人の住民が自宅からの避難を命じられた。北西部ガリシアとマドリード間の列車は、火災のために一時運休となった。
スペイン気象庁(AEMET)によると、スペインでは今後、一部地域で気温が44度に達し、降雨量が少ないうえに強風が吹くことで火災の危険性が高まると予想している。スペイン軍も消防活動に備えて待機している。
ポルトガル北部では、1300人以上の消防士と16機の航空機が3件の大規模火災の消火活動にあたった。そのうちの一つ、ビラ・レアル地区の火災は10日間燃え続けている。
アルバニアでは、過去1週間で広範囲にわたる森林と農地が山火事で焼失し、強風の影響で30件の火災が燃え続けている。
ギリシャでは、一部では強風に煽られた山火事が発生し、イオニア海の観光地ザキントス島とケファロニア島、本土の他の4つの地域で、複数の村の住民とホテルの宿泊者が避難を余儀なくされた。
トルコでも、北西部チャナッカレ県で発生した大規模火災は2日連続で燃え続け、数百人の住民が避難した。