
スペイン・バルセロナのサグラダ・ファミリアの完成が近づいている。パンデミックによって、サグラダ・ファミリアの観光客収入が激減し、当初の目標である2026年よりも完成は遅れるものの、プロジェクト責任者のエステベ・カンプス氏は記者団に対して、「何も障害がなければ、あと10年以内で完成する可能性が高い」と話した。
ガウディは1883年から1926年に亡くなるまで、この大聖堂の建設に携わった。彼の死後100年を迎える来年には、イエス・キリストに捧げられた高さ172.5メートルの主塔の外装が完成する予定だ。そうなれば、バルセロナで最も高い建造物になる。完成すると、サグラダ・ファミリアは3つのファサードと18の塔を持つことになる。
現在のプロジェクトの主任建築家であるジョルディ・ファウリ氏はロイター通信に対して、塔の高さはすでに155メートルを超えており、頂上に据えられる巨大な十字架の下半分はすでに完成していることを明らかにした。
2026年6月に予定されている塔の完成記念ミサと開通式には、ローマ教皇レオ14世が招待されている。バチカンからの回答は今月下旬になる見込みだという。
一方、地元当局は、サグラダ・ファミリア正門の外に大階段を建設するというガウディの計画をまだ承認していない。この計画の実現のためには、少なくとも1棟の住宅の取り壊しを伴う可能性があり、近隣住民は抗議の声をあげている。
バルセロナの象徴的な建物であるサグラダ・ファミリアも、多くの観光地と同様に、観光客で飽和状態にある。昨年、大聖堂を訪れた観光客数は490万人に達し、過去最高を記録した。当局は、完成後も最大収容人数の変更はしないと話している。
※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。