サウジアラビアのファイサル・アル・イブラヒム経済大臣は、現在進行中の国家計画「ビジョン2030」について、一部のプロジェクトを民間に委ねる考えを示した。スイスのダボスでおこなわれたロイター通信とのインタビューで、イブラヒム大臣は「政府は野心的な開発計画を機動的に進めているが、ビジョン2030における経済変革目標に向けて、一部のプロジェクトの規模を見直す必要がある」と話した。
ビジョン2030は、サウジアラビア政府が石油収入への経済的依存を減らす目的で、観光などの分野へ数千億ドル規模の投資をおこなう国家戦略。これまでに、計画の半分以上は達成されている。
しかし、紅海沿岸の砂漠に建設される未来都市「NEOM(ネオム)」など、いくつかのプロジェクトでは、国内景気の悪化と物流の制約によって、遅れやスケジュールの再調整に直面している。
ロイター通信は、2025年10月、サウジアラビア政府が約9250億ドル(約146兆円)の政府系ファンドの使途について、大規模不動産開発から転換する準備があると報じていた。サウジアラビアは、近年、最大の収入源である原油価格がビジョン2030に必要な資金水準を下回っていることから、資金調達における債券市場への依存度を高めている。
サウジアラビアの今年度予算によると、2026年はビジョン2030の「第3フェーズ」が開始され、ビジョン2030の効果を最大化することに焦点が移行することになる。
イブラヒム大臣は、サウジアラビアの非石油経済は現在、実質GDPの55%以上を占めており、同国が石油収入への依存度を下げる取り組みを進めるなかで、その割合はさらに拡大すると見込まれていると明かした。
また、イブラヒム大臣によると、過去5年間で、ほとんどの非石油分野は年間5~10%の安定した成長を遂げており、今後3年間では全体および非石油分野の成長率がともに4~5%で推移すると予想している。
サウジアラビアは、大規模な国際イベントの開催に注力している。イブラヒム大臣は、2027年のAFCアジアカップ、2030年の万博、そして2034年のFIFAワールドカップを優先事項に位置付けていると明かした。
※ドル円換算は1ドル158円でトラベルボイス編集部が算出
※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。

