スペインで国際観光見本市「FITUR(フィトゥール)2026」開幕、出展企業は1万社超え、目玉は「知見の拠点」

2026年1月21日、スペイン・マドリードで世界有数の国際観光トレードショー「FITUR(フィトゥール)2026」が開幕した。今年は、国外からの出展者が増加、さらに新たな知識・テクノロジーの発信拠点を設け、観光産業の変革を後押しする構えを示した。

FITURは今年で46回目。2026年会期の前半は商談が中心で、週末は主に一般消費者向けという構成で5日間にわたって開催される。

知見の拠点「Knowledge Hub(ナレッジ・ハブ)」を新設

今年、「FITUR 2026」の目玉として打ち出されたのが、新設された「Knowledge Hub(ナレッジ・ハブ)」だ。会場内ホール12に設け、会期を通じて観光産業の知見と議論を集約する“戦略的ハブ”として位置づける。「観光産業の変革を促すドライバーとしての知識」を前面に押し出す場とし、8つのプレゼン会場、10のカンファレンスプログラム、200超のセッション、250人超のハイレベル登壇者で構成した。

Knowledge Hubには、体験型観光をテーマとする「FITURエクスペリエンス」も組み込み、旅行者の価値観変化や体験志向を踏まえた新たな観光需要の捉え方を提示する。さらに、観光コミュニケーションの課題を官民の専門家が討論する「観光コミュニケーション国際サミット」を初開催し、新たな機軸を示す。

今回の追加施策を通じて、FITURは「世界有数の観光フェア」としての立ち位置を一段と高める狙いだ。

国際参加を拡大、161カ国・地域から1万社超が出展へ

FITUR 2026は、全9ホールに出展企業1万社超、161カ国・地域(うち111が政府観光局)が出展。アフリカおよびアジア太平洋地域を中心に、新たに18の国・地域が参加している。主な新規参加は、アブダビ、ドバイ、ザンジバルなど。こうした拡大を背景に、FITURはマドリードを「世界観光の焦点」と位置づけ、国際ネットワーキングと商談機会の最大化を図る。

また、今年の特徴として旅行テクノロジー領域の展示と議論を強化した。主催者によると、同領域の規模を倍増し、観光産業のバリューチェーン全体のデジタル化を担う190社超の企業が出展した。

この拡張は、Knowledge Hubにおけるコンテンツ強化にもなり、展示だけでなく、カンファレンスやセッションを通じて、旅行会社、宿泊事業者、目的地マーケティング組織(DMO)などが、デジタル化・イノベーションをいかに事業変革に結びつけるかの機会にもなる。

活気ある会場の様子

来場者25万人超を予測、前回の経済波及効果は4.8億ユーロ

主催者は、今年の来場者数について業界関係者と一般旅行者をあわせて25万人超を見込む。前回開催の「FITUR 2025」では、マドリード地域における経済波及効果が4億8700万ユーロ(約925億円)に達したとしており、今回の拡大基調が地域経済にも一定のインパクトを与えるとの見方を示した。

このほか、FITUR 2026は11の専門セクションを通じて、観光と他産業の連携、サステナビリティ、需要の多様化といった論点にも取り組む構成を掲げる。

※ドルユーロ換算は1ユーロ185円でトラベルボイス編集部が算出

取材・文: 鶴本浩司

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