2026年7月15日、観光庁、国土交通省、厚生労働省は、連名で全国の地方公共団体宛てに「住宅宿泊事業法に規定する届出住宅に係るゼロ日規制等について(技術的助言)」を通知した。この通知は、自治体が条例によって地域の実情に応じた民泊(住宅宿泊事業)の制限を設ける際の考え方を示したもの。特に、これまで国として「適切ではない」としてきた「ゼロ日規制(立地規制)」を事実上容認する方針転換が含まれており、自治体による民泊規制の選択肢を広げる内容となっている。
通知の第一のポイントは、「ゼロ日規制」による立地制限だ。閑静な住宅街や学校周辺に多数の宿泊者が往来することによる生活・教育環境の悪化や、住宅の民泊転用による定住人口・地域コミュニティの維持への支障を防ぐため、今後は自治体の判断で合理的に必要と認められる限度で、新たな民泊事業の実施禁止や営業日数の制限など、条例による立地規制を行うことが可能だと明確化された。また、すでに弊害が生じている地域においては、新規参入の防止だけでなく、既存の民泊に対する制限も可能と明記されている。
ただし、規制は合理的な範囲で行い、簡易宿所等に対する都市計画上の制限との整合性にも留意する必要があるとしている。
第二のポイントは、「ICT管理の義務付け」だ。宿泊者の迷惑行為があった場合、事業者が積極的な対応を確実にできるよう、地域の実情に応じてICTを活用した管理体制の整備を条例で義務付けることを可能とした。具体的には、騒音計や出入口へのカメラ設置によるモニタリングや、過去1年間分など一定期間のデータ保存が挙げられている。観光庁は、このデータを用いることで自治体が事後的に検証でき、近隣トラブルの抑止や問題発生時の迅速な解決に期待できるとしている。
このほか、条例によりチェックイン・チェックアウト時間の制限や、施設の定員数の制限ができると示された。

