JTB、 海外旅行者数、2012年超えは「非常に難しい」 -JTB REPORT2013を発行

ジェイティービー(JTB)は、JTB版“海外旅行白書”である「JTB REPORT 2013 日本人海外旅行のすべて」を発行した。JTB総合研究所が分析した2012年の海外旅行総括と今後の海外旅行の動向について掲載したもので、2013年の海外旅行者数については、2012年実績の1849万人を超えることは「非常に難しい」としている。

その理由は、領土問題が表面化した韓国・中国への旅行者数の大幅な減少の長期化だ。2012年12月には、2013年の日本人海外旅行者数を前年比1.5%増の1870万人と予想したが、1月~4月の累計が6.1%減と予想を大きく下回る推移となっており、韓国・中国の減少が止まる時期が今年の動向のカギを握るとする。

また、今後の日本人海外旅行マーケットの行方として、「国際関係の安定化」と「社会環境」がカギになると指摘。過去にも9.11事件後や、中国の食品安全問題発生後は該当方面への渡航者数が激減したほか、大手金融機関が破たんした1997年を境に日本人旅行者数が減少した。しかし、減少した旅行先も「行きたいデスティネーション」にあげられ、多くの人々が海外旅行の夢を抱いているという調査結果もある。そのため、「国際関係の安定化」と「遠大な海外旅行への夢が実現できると誰もが思える社会環境」が実現した時に、「かつてない多彩で豊かな海外旅行マーケットが日本に出現すると期待される」としている。

参考>>> JTBFの「海外旅行動向シンポジウム」  海外旅行市場は不透明、回復への道筋見えず

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