全日空、米パイロット訓練会社を買収、アジア需要獲得へ -中期経営戦略の進捗(3)

ANAホールディングスは2013年7月30日、米国のパイロット訓練会社のパンナムホールディングスと子会社の全株式を取得すると発表した。株式取得額は1億3950万USドル(約137億円)で、2013年末までに株式取得を完了する予定。

パンナム社は、1980年にパンアメリカン航空のパイロット訓練部門として設立。同航空の破たん後は独立系訓練提供会社として事業を継続し、米国内のみならず、南米、アジアなどグローバルなパイロット訓練需要を取り込んで成長。2012年には基礎訓練学校であるエアライン・キャリア・アカデミーを買収し、業容を拡大している。

一方、ANAグループは2011年にパンダ・フライト・アカデミーを設立し、パイロット訓練事業に参入。高品質な訓練プログラムを提供するパンナム社のノウハウや事業プラットフォームを活用してパイロット訓練事業を強化。飛躍的な需要増加が見込まれるアジア市場における需要の早期獲得を図る。


ANAグループは、2013年4月30日に発表した2013~2015年度の中期経営戦略において、2012年の公募増資で得た資金等を活用した成長領域への戦略的投資の実施を掲げている。今回の株式取得を通じて航空関連ビジネスを拡大し、収益ドメインの多様化を推進する狙いだ。

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