貸切バス事業者の集中監査で約8割が違反、適正診断の未受診が約2割 ‐国土交通省

国土交通省は2016年1月の軽井沢バス事故を受けて1月から3月中旬に実施した貸切バス事業者への集中監査結果(速報)を発表した。それによると、立ち入り監査を行った310事業者のうち何らかの法令違反が確認された事業者は240者(77.4%)。4月27日現在で改善に着手していない事業者が86者となった。

安全にかかわる主な法令違反としては、約2割を占める60事業者で乗務時間等告示の遵守違反が認められた。運転者の健康状態の把握違反は53事業者(17.1%)、適性診断の未受診は64事業者(20.6%)、適正な運賃・料金の収受違反は72事業者(23.2%)となった。

また、運転者に対する特別な指導監督が不適切だった事業者は42者(13.5%)、点呼の実施が不適切な事業者は62者(20.0%)、運行指示書の作成等が不適切な事業者は96者(31.0%)となった。

国土交通省では引き続き、1項目でも違反や不適切な対応が認められた事業者に対しては呼び出し監査をおこなうほか、5月中旬までに完全改善を指示。今後、所定の手続きを経て厳正な行政処分を進めていく。



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