てるみくらぶ被害で返金手続きに2万人以上、手続き完了まで8~9か月

日本旅行業協会(JATA)は、破産手続きを開始したてるみくらぶとの取引で債権が生じた旅行者(債権者)に対する弁済業務に向け、弁済業務保証金制度の案内を開始した。てるみくらぶの弁済業務保証金限度額は1億2000万円。
*写真はJATA本部の案内

2017年3月27日に開かれた記者会見で、てるみくらぶは同社の債権者は旅行者で約8万から9万人と発表している。これに対し、返金を受ける手続き(弁済業務保証金制度の認証申出)の希望者は、3月28日午前10時の段階で約1万8000人に及んだという。19時現在では2万1000人に増加した。

これは、JATAが債権者に認証申出に必要な書類を送付するため、JATAホームページ上に設けたフォームに入力された登録数。手続きの手順としてまず、返金を希望する債権者は基本的に、JATAホームページ上の同フォームに必要事項を入力して、認証申出に必要な書類送付を申込む。申込者には6月以降、JATAから書類を送付。その案内に沿って、債権者が認証申出を行なう。

旅行業法の規定で、最初の認証申出を受けた日から60日を経過した日までの認証申出は、同日受理されることになる。この期間に認証申出のあった債権額の合計が弁済限度額を超える場合、60日を経過した後の申出については認証されない。

JATAホームページでは多数の認証申出が予測され、その総額が同期間で弁済限度額を超える見通しであることも案内している。その場合、債権者に対する返金額は、認証額の割合に応じ比例按分した金額になる。JATAによると、弁済手続きの終了まで8~9か月ほどがかかる見通しだ。

さらに、てるみくらぶの関連会社である株式会社自由自在についても3月27日付で営業停止の情報を受けたとし、3月28日にJATAホームページ上に認証申出の必要書類を申込む専用フォームを設置。自由自在の弁済業務保証金限度額は7000万円。自由自在の債権者の手続き手順は基本的に、てるみくらぶと同じスケジュールを予定している。

なお、JATAによるとJATA会員会社では2006年以降、45件の弁済業務が発生している。

てるみくらぶ、自由自在の弁済業務保証金の認証申出については、JATAホームページへ。

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