デルタ航空、グアム路線で日本撤退へ、路線維持の需要見込めず成田線を運休

デルタ航空は、2018年1月に成田/グアム間の運航を停止する。日本路線ではすでに大阪と名古屋路線を運休しており、これによって同社は日本/グアム間の全ての路線から撤退することになる。同社は、運休の要因を「この路線を維持するための十分な需要がないため」と説明している。

運休は、朝便と夜便で合計週12便ある運航を段階的に減らしていく計画だ。まずは、成田発の夜便(週5便)から運休、朝便(毎日運航)の最終運航が2018年1月8日になる。デルタ航空が、この路線を開始したのは旧ノースウエスト航空時代の1981年4月。約37年の歴史に幕を下ろすことになる。

すでに顧客や旅行会社への案内を開始しており、すでに予約のある旅客に対しては払い戻しや他社への振り替え手続きに入っているという。

AP通信では、北朝鮮が米国領土であるグアム周辺へのミサイル攻撃を示唆した後、日本からの渡航者が減少したことを一因と世界に報じた。グアム政府観光局の発表では、グアムへのツアーや教育旅行、出張などのツアーのキャンセルはすでに7000件以上あり、日本からの予約が多くを占めた。その結果、グアムの8月の観光収入の損失は約950万ドル(約10億4500万円)におよぶという。

日本/グアム路線は、香港エクスプレスが「地政学的な懸念」を理由として10月から予定していた就航を来年夏まで延期。日本/グアム間の路線をもつ米航空会社はユナイテッド航空のみに。また、日本航空(JAL)も同路線を定期運航中となっている。

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