国内旅行会社が感じる業況感、ファミリー層が大きく回復、方面別はヨーロッパが復調傾向 -2017年9月期

日本旅行業協会(JATA)の旅行市場動向調査(2017年9月期)で、2017年7月~9月期の海外旅行の業況感は、前期比4ポイント増の-16に上昇した。1年3か月前の2016年6月期調査時から右肩上がりの推移が続いており、3か月後の2ポイント増の-14を見込む。

一方、国内旅行と訪日旅行は前期より低下。国内旅行は13ポイント低下の-11に。訪日旅行も-2ポイント減で±0となった。3か月後には、国内旅行は15ポイント増の+4、訪日旅行も3ポイント増の+3で、プラス推移に回復を見込む。

JATA発表資料より

海外旅行:ホールセラーが2ケタ増で回復、ネット系旅行会社は急降下

業態別では、海外旅行ホールセラーが14ポイント増の-21に上昇。ネット系旅行会社は前期の-16から-100へと一気に84ポイント減となり、大幅に低下した。

方面別を見ると、ヨーロッパが11ポイント増の-23に回復傾向に。一方で、韓国は2ポイント増も-70と依然として低位での推移が続く。また、ミクロネシアが社会情勢の影響を受け10ポイント減になるなど、一部の近距離方面で苦戦が続いている。

客層別では、ファミリー層が13ポイント増の-15と大きく回復。OLが8ポイント増の-25、教育旅行が7ポイント増の-29などで上昇傾向だ。順調だったインセンティブは、5ポイント減で-26と下降傾向に。シニアも4ポイント減で-9となった。

国内旅行:ファミリー個人旅行が大きく上昇、豪雨災害エリアが低下

業態別では、総合旅行会社が33ポイント減で-15へ低下したが、ホールセラーは33ポイント増で±0に。方面別では、多くの地域が下落したが、北海道は13ポイント増の+9、京阪神は6ポイント増の+9など、上昇傾向にある。

低調なのは、九州が-17ポイント減の-21、関東が9ポイント減の-15など、豪雨災害のあったエリアが目立つ。また、客層別では、個人旅行ではファミリーのみが20ポイント増の+10へと上昇。シニアは9ポイント減の±0、OLやひとり旅もそれぞれ4ポイント減で-23と-22に下降した。

3か月後の見通しでは、+4とプラス増の推移を見込む。ただし、バスの整備法による長距離移動の減少や、宿泊を伴う国内旅行の減少などの予想なども立てられている。

訪日旅行:ネット系旅行会社が大幅上昇、台湾・香港・北米に落ち込み気配も

業態別では、全体的に下降傾向だが、ネット系旅行会社は74ポイント増の+40に大きく上昇。方面別では北海道が19ポイント増の+8、近畿が11ポイント増の-11で、人気だった。客層別では、中国、韓国、南米の伸びが続くが、台湾、香港、北米は減少傾向がうかがえる。

全体的には回復傾向にあり、地方への訪問が増加。ただし、米朝問題による来訪の取り消しが多発していることを指摘する会員のコメントもあった。3か月、6か月後の見通しでも、北朝鮮問題への懸念が悪影響を与える可能性があると、訪日旅行系の旅行会社もコメントしている。

この調査は日本旅行業協会が会員各社と中連協会員の601社を対象に四半期毎にネットで調査しているもの。今回の調査は310社からの回答をまとめた。

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