2017年度の航空予算は1割増の4309億円、羽田空港の機能強化や「テロに強い空港」対策支援など

2017年12月22日、政府は2018年度(平成30年度)予算案を閣議決定した。航空局関係予算案は歳入/歳出で昨年度(3891億円)の10.7%増にあたる4309億円を計上した。

基本方針としては、(1)2020年「航空新ステージ」に向けた機能強化、(2)セキュリティ・セイフティの万全な確保、(3)航空イノベーションの推進を3つの軸に据えて予算を配分。以下、その概要を抜粋して記載する。

2020年「航空新ステージ」に向けた機能強化

ここでは、「首都圏空港の機能強化」のうち羽田空港について712億円(前年度609億円)を計上。2020年までに空港処理能力を約4万回拡大することを目指し、飛行経路の見直しに必要な施設整備、CIQ(Customs:税関、Immigration:入管、Quarantine:検疫、動・植物検疫)設備整備、環境対策事業などを実施。さらに周辺道路や空港アクセス道路の改良もおこなうとした。

同じく首都圏空港関連では、成田空港について52億円(前年度39億円)を計上。羽田空港同様に処理能力の拡大を進めると同時に、第3滑走路の整備などの強化対策を引き続き推進。2018年度予算では、ターミナルビルの利便性向上のための施設整備や耐震対策などもおこなう。

そのほか、「観光先進国の実現と地方空港等のゲートウェイ機能強化」として、関西・伊丹空港に29億円(前年度38億円)、中部空港に17億円(前年度24億円)、一般空港などに1112億円(前年度838億円)充当。地方空港における国際線の就航促進には前年度並みの10億円を割り当てた。

セキュリティ・セイフティの万全な確保

航空保安対策には前年度予算(19億円)を大きく上回る59億円を割り当て、「テロに強い空港」を目指す取り組みを推進。最新式の機器導入を進めるものとし、ボディスキャナーは2019年ラグビーワールドカップ開催までの整備完了を目指すほか、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催までの導入を推進。高性能X線検査装置などの導入に伴う改修もおこなう。

また、安全な運航の確保の一環として、操縦士の戦略的な養成・確保を推進。航空大学校の養成規模拡大には24億6600万円(前年度23億9700万円)、民間と連携した操縦士の養成・確保の推進には9200万円(前年度1億1500万円)を割り当てた。

航空イノベーションの推進

ここでは、レーザーなどの新技術を活用した空港の保守点検などを進める「先端技術の活用による空港運用・管理の高度化」を新規項目に据えて1億円を計上。すべての空港から取得した点検・調査データを用いた劣化予測や健全度評価をおこなうシステムを開発し、管理機能強化につなげる。

また、無人車両技術の導入促進にも新たに5000万円を割り当て、地上作業現場における運用効率や安全性確認のためのシミュレーションなどを進めていく。

航空局関係 予算決定概要(PDFファイル、28ページ)

みんなのVOICEこの記事を読んで思った意見や感想を書いてください。