【年頭所感】エクスペディア・ホールディングス代表取締役 マイケル・ダイクス氏 ―テクノロジーでストレスないプラットフォーム構築へ

エクスペディアホールディングス代表取締役のマイケル・ダイクス氏が2020年を迎えるにあたり年頭所感を発表した。

ダイクス氏は2020年代の新たな時代の到来に向け、これまでの振り返りとともに今後の業界動向に言及。旅行者が求める一貫性のある体験の提供に向け、テクノロジーの活用でストレスや煩わしさを感じないプラットフォームを構築し、豊富な情報の中から希望に合致する商品が見つかるサイトを目指す考えを改めて示した。同時に、その実現にはパートナーの成功が不可欠とし、サポートにも重点的に取り組む。新搭載のパートナー向けサービスのレコメンド機能などで、最適な機会創出の提案なども行なうとしている。

発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。


2020年 年頭所感 -Expedia Groupより新年のご挨拶

皆様、新年あけましておめでとうございます。皆様におかれましては、輝かしい新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。パートナーの皆様には、旧年中格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

さて、2020年は私共にとって大きな節目となる年です。2020年代という新たな時代の到来に向けて、これまでのオンライン旅行業界を振り返るとともに、業界の今後の動向にも触れさせていただきます。

旅行需要の増加と、高まる予約手続き簡略化への期待

2019年はExpedia Group日本法人にとって恵まれた一年となりました。健全な成長を遂げ、幅広い層の旅行者から選ばれるOTA(オンライン旅行会社)として評価されるようになったと自負しております。中でも、当社の強みであるダイナミックパッケージは大幅な伸びを記録しました。ダイナミックパッケージでは、ホテル・航空券・レンタカーを組み合わせて予約できるため、旅行者の手間が各段に減ります。パッケージの予約は、以前は割引目的の旅行者が多数を占めていましたが、近年は、予算重視の旅行者から高級志向の旅行者までご利用頂いております。旅行者は、予約をする際の効率性を求めており、コストパフォーマンスの高さのみに注目する傾向は弱まっていると考えられます。

最近の調査(※1)によると、日本の旅行者は、検索等をして旅行の計画を開始してから46分後には飽きてしまうにも関わらず、10時間以上もの時間を検索に費やしていることが分かっています。また、同調査では、ミレニアル世代の旅行者の約3分の1が、旅行の検索に大きなストレスを感じていることも明らかになりました。

上記の調査結果からも、幅広い商品を効率的に比較できるという点で旅行者がダイナミックパッケージに価値を見出していることがわかります。国内のダイナミックパッケージ需要は前年比90%増という急成長を遂げまして、アジア諸国及び移動距離の長いアメリカやイギリス、カナダに牽引される海外需要の前年比70%増という成長をも上回る結果となりました。(※2)

海外需要については、韓国・香港は低成長にとどまったものの、他国の成長がこれを大きく上回る結果となりました。特に、米国では30%増、中国では150%増という上昇がみられました。カナダは、日本への宿泊日数のランキングが3段階あがり7位へ、インドネシアは65%増という成長を遂げタイを追い抜き10位へと順位を押し上げました。(※3)

持続的な成長を遂げる地方観光地

Expedia Groupでは、パートナーの皆様の収益拡大に注力しており、昨年はテクノロジー単独で16億USドルを超える投資を行っています。旅行者の希望に沿った宿泊施設が簡単に見つかるプラットフォームを提供すると同時に、パートナーの皆様には収益管理やマーケティング、販売、顧客管理の支援ツールを提供し、日々の業務の効率化をサポートしております。

また、弊社プラットフォームにおいて、日本各地の施設様の掲載数が増加するに伴い、訪日外国人にゴールデンルート以外の魅力を伝えられるようにサイトの改良やサービスの提供にも精力的に取り組んでまいりました。この成果は、国内の主要観光都市以外の地域にも表れています。旅行者数では札幌、名古屋、千葉県、北海道、横浜が上位ですが(※4)、外国人観光客の伸び率は香川県、神奈川県、新潟県、鳥取県、愛媛県が上位となっており、海外で急速に存在感を増しています。

人工知能や機械学習の活用で、旅行のストレスや煩わしさを軽減

事業戦略会社のMagidが発表した最新の「オンライン旅行予約サービス・ストレス指標」(※5)では、旅行者は一貫性のある体験を求めており、なんらかの問題が発生した際には、素早く効率的な対応を旅行サービス業者(宿泊施設や航空会社など)に求めていることが明らかになりました。弊社は、プラットフォームの活用により、旅行者とパートナー様が旅行に対して感じているハードルを下げることを課題としており、本調査はその一環で実施しました。皆様がより満足できる、利便性の高いソリューションの構築に優先的に取り組んでおります。
Expedia Groupのプラットフォームは各種ツールを提供し、パートナーの皆様のストレスを軽減できるよう取り組んでおります。例えば、多数の機械学習アルゴリズムを連携させ、パートナー様に合ったサービスをレコメンドする機能を新たに搭載し、最適な機会創出のご提案を行えるようになりました。このレコメンド機能は、パートナー様が収益最大化をするためには何が必要であるかを算出して整理し、情報を提供するほか、今後行うべき行動や、その行動により得られる収益を算出するために、各パートナーの状況を絶えず確認しております。現在、この機能は250万件のレコメンドデータを生み出し、データの正確性を着実に高めています。

2020年とその先

本年も、当社の「人々と世界をつなげる」という理念に基づき、より良いサービスを提供して参りたいと存じます。ストレスや煩わしさを感じないプラットフォームを目指し、航空券・ホテル・交通手段・現地ツアーの露出や検索、予約を促進します。

プラットフォームにテクノロジーを積極的に取り入れることで、1 カ所で簡単に検索・予約できるサービスを提供し、豊富な情報の中から旅行者の希望に合った旅行商品が見つかるサイトを目指します。

当社はお客様のことを一番に考えたサービスの提供を目指しておりますが、実現するにはパートナー様の成功が不可欠です。パートナー様の生産性、露出度、転換率、収益を最大限に高め、必要なツールやサービスを提供することで、皆様のサポートにも重点的に取り組んで参ります。

昨年は、皆様の多大なるご支援とご協力を賜り、誠にありがとうございました。Expedia Groupを代表し、すべてのパートナー、政府機関、業界のエキスパートの皆様に感謝申し上げます。数か月後にはオリンピックを迎えるにあたり、2020年もより一層皆様のお役に立てるよう誠心誠意を尽くしてまいりますので、引き続きご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

(※1)Hotels.com net lag research 2019  (※2)需要のデータは、Expedia Groupの日本のパッケージ需要を対象に、2018年10月~2019年9月の過去12カ月間と前年の同期間の需要を比較した結果に基づきます。(※3)需要のデータは、Expedia Groupのインバウンド需要を対象に、2018年10月~2019年9月の過去12カ月間と前年の同期間の需要を比較した結果に基づきます。(※4)需要のデータは、Expedia Groupの東京・大阪・京都・福岡・沖縄を除外したインバウンド需要を対象に、2018年10月~2019年9月の過去12カ月間と前年の同期間の需要を比較した結果に基づきます。(※5)Expedia GroupとMagidは、アメリカおよびイギリスの18~55歳の旅行者の計847名を対象に、オンライン調査を実施しました。過去1年以内にOTAでホテルを1泊以上予約したことがある旅行者から回答を得ています。本指標は、広範囲にわたる項目を対象に100(非常にストレス)~1000(全くストレスではない)のスコアで算出されています。項目は重要度に応じて重み付けされており、部分的最小二乗回帰分析を利用しています。

エクスペディアホールディングス株式会社代表取締役


マイケル ダイクス

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