欧州、ワクチン接種済みの米国人観光客を受入れへ調整、入国には紙の証明書も有効に

欧州連合(EU)は、2021年夏からワクチン接種済みのアメリカ人観光客の受け入れを開始することで調整に入ったと、ニューヨーク・タイムズ紙など複数の海外メディアが報じている。米国でのワクチン接種が加速しており、欧州医薬品庁(EMA)が承認しているワクチンが使用されているため。

ニューヨーク・タイムズによれば、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は「欧米間での自由な移動が可能になる。EU加盟27カ国はすべて、EMA承認のワクチン接種した人はすべて、無条件に受け入れることになる」と話しているという。

EMAが承認しているのは、モデルナ、ファイザー/バイオテック、ジョンソン&ジョンソンのワクチン。

EUでは現在、ワクチン証明書の実用について議論されているところ。ニューヨーク・タイムズ紙では、当初は自国政府が発行する紙の証明書を入国時に提示すれば、EUで認められているワクチン証明書を取得できる方法が有力だとしている。

EUでは、EU域内の市民向けには「デジタルグリーン証明書」の開発を進めている。

欧州では、経済復活に向けて観光再開を望む声が多く、ギリシャではすでに4月19日から、EU加盟国、米国、イギリス、UAE、セルビア、イスラエル、アイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタイン、スイスからの旅行者について、入国後7日間の自主隔離を免除している。

一方で、ニューヨーク・タイムズ紙は、大規模なレジャー旅行の再開では、ワクチン接種者と非接種者との間で深刻な不平等を生み出すと指摘している。

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