運輸総合研究所、入国者数制限や観光目的の外国人制限の撤廃など提言、国際社会での存在感低下に警鐘

2022年6月10日から観光目的の訪日客受入れ開始を受けて、運輸総合研究所は、「水際対策の見直し」に対して4項目の追加提言を行った。「大きな一歩だがG7の背中は遠く、更なる踏込みを望む」として、さらなる緩和を求めている。同研究所は、交通運輸・観光に関する総合的な研究・調査を実施し、未来に向けた情報発信や提言を行う機関。

まず、主要国で日本のみが行っている「1日あたりの入国者数制限」の撤廃。ワクチン3回接種率も勘案すると、ほとんどの日本人入国者は検疫手続きの大半が不要であり、入国者人数が急増しても処理負担の増加は限定的とした。また、少なくとも「青国」発および「黄国」発(有効ワクチン3回接種者)の入国者は、制限撤廃でも障害はないとしている。

また、観光目的の外国人入国の制限を「完全に」撤廃することも提言した。現状、観光目的の入国制限は日中台のみで、制限を継続することはインバウンド需要の喪失につながるだけでなく、国際社会での存在感低下に直結すると警鐘を鳴らしている。さらに、団体旅行のみ解禁では量的にも姿勢としても限界があると苦言を呈した。

さらに、短期滞在時については、ビザ取得義務を「コロナ以前の水準」に戻すとともに、「受入責任者制度」を廃止することも提言。ビザ取得は外国人の負担が大きく、短期滞在では「受入責任者制度」の負担も大きいと指摘した。

このほか、その他の制約要因として「有効と認めるワクチン接種」の範囲と「赤黄青国」の設定と感染症危険情報との不整合がある点を指摘し、それぞれで改善を求めた。

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