山梨県・河口湖に次世代型「道の駅」が誕生、滞在型観光拠点を目指す新施設を取材した

山梨県富士河口湖町で宿泊施設を運営する大伴リゾートは、河口湖に次世代型道の駅「旅の駅 Kawaguchiko base」を開業した。今年8月には河口湖初のワイナリー「seven cedars winery」、2023年春にはグラピング施設「7c villa」を開業し、これまでにない滞在型観光の拠点を目指す。

大伴リゾートは、この事業を通じて、河口湖町が持つ観光地としての地域課題を解決し、持続可能な地域づくりを推進する基点となる場を創出していきながら、国内および訪日の誘客を進めていく。

具体的には、観光客だけでなく地域住民も集う新たな地域コミュニティを創出していくとともに、地域の事業者が事業拡大の機会を作り出す仕組みづくりを整備していく。さらに、河口湖町の住民が地域に愛着を持ち、自ら地域の価値を磨き上げていくきっかけづくりにも力を入れていく考えだ。

大伴リゾート社長の伴一訓氏は開業の会見で「Baseという名称には『何かが始まる』という期待を込めた。さまざまなイベントも仕掛け、地域住民や事業者と共に、豊かな出会いを育む商業施設にしていきたい」と抱負を語った。

「富士山、山梨、近隣の魅力を伝えて、旅行者の滞在価値を高めていく」と伴社長

河口湖の観光入込数は、コロナ前には年間500万人以上、外国人宿泊客数も約70万人に達していたが、2022年現在その総数は2019年の30%以下まで落ち込んだ。また、富士五湖地域は首都圏からのアクセスの良さのために、宿泊日数の少なさが長年の地域課題となっている。伴社長もその点に触れ、「この旅の駅で滞在時間の延長に貢献していく」と意気込みを示した。

地域連携のコンセプト設計などで旅の駅事業を支援してきた地域創生事業会社さとゆめ社長の嶋田俊平氏は「宿泊施設単体では提供が難しい食体験や出会いを『旅の駅』がつくり出していくことで、河口湖を滞在型観光にしていけるのではないか」と話し、単なる富士五湖への物見遊山を超えた価値創造に期待をかけた。

山梨食材にこだわった品揃え、PB商品も展開

開業した「旅の駅」には、地元産食材、6次産品、プライベートブランドなど2000品目を超える商品を取り揃えた「あさま市場」が入る。市場の一角には、山梨県を中心とした多彩な地産ワインを並べ、テイスティングコーナーも設けている。また、富士山の麓で70年間愛され続ける手作りパン工房「サンクルー」も新店舗を出店した。

市場には採れたて野菜も並ぶ。プライベートブランド商品も提供。

レストラン「テラスキッチン」では、地元食材を使った創作料理を提供。将来的には、周辺の素泊まり宿泊施設の朝食会場としての利用も想定する。また、隣接する屋外イベントスペースと合わせてイベントやワークショップなどさまざまな企画を提供していく考えだ。

「テラスキッチン」の代表的なメニューのひとつは「甲州牛ロースビーフ丼」。さらに、屋内ベントブースでは、2021年に河口湖町に本社を移転した大手芸能事務所「アミューズ」が、サステナブルアイテムを厳選した常設のミニショップ「Planet & Me」を開業している。

サステナブル商品を取り揃えた「Planet & Me」。このほか、甲府市の老舗食肉専門店「うし奥」が「Grill USHIOKU」を出店。テイクアウトでは甲州牛の手作りソーセージやスムージーなどを販売し、イートインでは甲州牛のステーキやハンバーグを提供する。

今年8月には、敷地内にワイナリー「seven cedars winery」がオープンする予定だが、伴氏は「少量生産で、ぶどう生産者それぞれの顔が見えるようなワインづくりをしていく」とその特徴を説明した。

トラベルジャーナリスト 山田友樹

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