東南アジア発の旅行予約大手トラベロカ社、日本市場に本格参入、テレビCMも投入、日本人旅行者向けに徹底ローカライズ

東南アジア大手の旅行予約プラットフォーム「Traveloka(トラベロカ)」が、日本事業を本格的に開始した。6月1日からは、東京・大阪エリアでテレビCMも展開。シンガー・ソングライターで詩人の柴田聡子さんを起用し、「楽しく、ストレスフリーな旅」をテーマに認知度を高めていく。ローンチイベントに登壇したシーザー・インドラ社長は、日本人の海外旅行だけでなく国内旅行も提供していく考えを示し、「日本の旅行者に柔軟な選択肢を提供する」と自信を見せた。

トラベロカは、2012年にジャカルタで創業以来、アプリの累計ダウンロード数1億4000万回超え、アクティブユーザー4000万人以上、東南アジアで急拡大してきた。航空券やホテル、アクティビティなど20以上の旅行関連商品を提供している。日本への参入は、オーストラリア、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムに次ぐ8か国目。

同社が成功した理由のひとつとして、進出した市場での徹底的なローカライズ(現地ユーザーの好みに最適化)をしてきたことがある。日本市場では、日本人旅行者の使いやすいUI/UX、言語対応、特にカスタマーサービスを充実させる。日本語対応のAIチャット、メールによるサポートは24時間365日利用可能とし、午前8時から午後10時までは日本語対応のオペレーターによる電話サポートも提供。昨年、開設した日本法人は、第1種旅行業も取得した。

シーザー・インドラ社長

東南アジアで拡大してきたトラベロカの強みは、特にインドネシア、タイ、ベトナム、シンガポールといった国々での充実した旅行商品ラインナップ。インドラ社長は、「日本人旅行者が求める価値、価格、質にあった体験を提供できる」と自信をみせた。

一方で、東南アジアの旅行者にとって、「日本」への関心が常にトップであることから、日本への送客にも積極的に取り組む方針だ。インドラ社長は、東南アジアの旅行者に東京や大阪のような大都市だけでなく、地方でより深く日本を体験できる機会を提供する考え。「今年は、ローカライズとともにローカルのパートナー拡大に集中する」と、日本の観光コンテンツ拡大に意欲を示した。

ローンチイベントの前日には、都内でおこなわれた旅行テック国際会議「WiT Japan & North Asia」にも登壇

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