欧州の高速鉄道ユーロスター、英国からドイツやスイスまで延伸運行へ、2030年代に開始する計画を発表

欧州の高速鉄道ユーロスター社は、英国とドイツ、スイスを結ぶ直通鉄道サービスを開始する計画を発表した。2030年代初頭からロンドン・セント・パンクラス駅とフランクフルト、ジュネーブを結ぶ列車を運行する。

総工費は約20億ユーロ(約3300億円)。この路線には、最大50両の新型列車が導入される見込み。所要時間は、ロンドン/フランクフルト間は約5時間、ロンドン/ジュネーブ間は約5時間20分。途中の停車駅は明らかにされていない。

ユーロスターのグウェンドリン・カゼナーブ最高経営責任者CEOは、「より持続可能な旅行を望んでいる旅行者に飛行機ではなく長距離鉄道の選択肢を提供する」と述べた。

ただ、サービス開始までは、駅に十分な乗車スペースを確保すること、新たな国境検問所を設置すること、線路の使用許可など多くのハードルがある。

カゼナーブCEOは、新たな国際鉄道路線の開設には「時間、投資、専門知識、多大な労力、そしてパートナーシップ」が必要であると認めながらも、ユーロスター、乗客、そして各国政府の意欲があれば、新たな直通サービスは実現すると「確信している」と発言している。

この路線が開通すると、ユーロスターの運行車両は30%増えることになる。昨年の旅客数は1950万人で、2023年の1860万人から5%増加。売上高が2%増の20億ユーロ(約3300億円)に達した。

ユーロスターは現在、フランス国鉄(SNCF)が過半数の株式を保有。英国は2015年にユーロスターの株式を民間企業に売却した。

報道資料より※ユーロ円換算は1ユーロ165円でトラベルボイス編集部が算出

※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。

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