欧州鉄道の新興企業、完全個室の寝台列車を2027年運行へ、20都市以上を結ぶ、航空機の料金並みで

写真:ロイター通信

ベルリンを拠点とする鉄道スタートアップNox社は、長距離寝台列車の料金について、短距離航空旅行の代替手段として、1人または2人用の完全個室の客室を「飛行機料金」で提供することを明らかにした。同社は、2027年から欧州20都市以上を結ぶ夜行列車の運行開始を目指している。

Noxの共同創業者ティボー・コンスタン氏は、「長距離列車では、見知らぬ人と同じ客室に泊まらなければならず、ベッドは狭く、飛行機よりも高額になることがよくある。我々は、この状況を変え、夜行列車を欧州旅行に欠かせないものにしていきたい」と意欲を示す。

Noxによると、アムステルダム、バルセロナ、ベルリン、コペンハーゲン、ミラノ、パリ、ローマ、ワルシャワなどの都市を結ぶ35路線で「手頃な料金」が提供される予定。

客室は3クラス構成で、長さ2メートルのベッド、座席、テーブルに加えて、立ち上がって荷物を置くスペースも確保されるという。

写真:ロイター通信欧州では、長距離夜行鉄道市場への参入表明が相次いでおり、オーストリアのÖBBなどの既存事業者やヨーロピアン・スリーパーなどスタートアップもサービス提供を目指している。フィンランドの実業家グループは、オスロからストックホルムへの移動時間を5時間から90分に短縮する高速鉄道の建設を提案している。

一方で、フランスでは、環境保護団体がボルドーとトゥールーズを結ぶ高速鉄道の建設計画を阻止しようとしている。

※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。

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