大江戸温泉物語とTAOYAの2ブランドを展開するGENSEN HOLDINGSは、2025年度の取り組みと実績、2026年度の事業戦略をメディア向けに配信した。同社は、2024年4月の大江戸温泉物語と湯快リゾートの経営統合を経て、2025年9月に運営会社を統合し、GENSEN HOLDINGSとして始動した。
同社社長の川﨑俊介氏は、2025年度の実績に手応えを示すとともに、2026年度については宿泊業界の課題を解決しながら更なる成長を目指すと説明。さらに、長期的なビジョンとして、2030年に向けて100施設まで事業規模を拡大し、売上高1200億円を目指すと明らかにした。
2025年度の宿泊売上は8.6%増、654億円に
2025年度の大江戸温泉物語ブランドの宿泊者数は、前年度比0.5%増の463万人。川﨑氏は「日本人宿泊者数が前年度比3.8%減となるなか、着実にお客様に選ばれ続けた」と評価した。
また、施設数も拡大した。新たに5施設を新規開業したほか、10軒の既存施設のリブランド・リニューアルを実施。全71施設で新たな価値を創出したことで、宿泊売上は同8.6%増の654億円に伸長した。また、会員制度「いいふろ」の会員数は約200万人に到達し、顧客基盤の拡大も進めた。
2026年度の事業戦略、ファミリー、食、インバウンドを強化
川﨑氏は、統合から2年目を迎える2026年度について、「高収益と顧客満足度を両立する実証フェーズに入る」と位置付けた。
その一つとして、大江戸温泉物語のスタンダードシリーズおよびプレミアムシリーズをリーズナブルに利用できる宿として確立していく。そのために、キッズパークの併設、キッズ向け客室の拡充などを展開することで、ファミリー層への訴求を強化していく。
また、他社との差別化戦略として、地域性を活かした価値である「食」を、引き続き強化する。単なる宿泊ではなく、目的地として選ばれる理由を創出していく考えを示した。
このほか、インバウンドの受け入れ体制を整え、情報発信、多言語対応などを段階的に進めていく。その一環として、2026年には台湾での広告展開を始めた。川﨑氏は「 特定の国や市場に依存するのではなく、複数の市場でポートフォリオを組み、適切にリスク分散していく。地方では、短期的な拡大ではなく、中長期で安定した成長を見据えたマーケティングを進めていく」と強調した。
2026年度はドミナント戦略を軸に出店を加速させる。7月には「TAOYA阿蘇」が開業し、「大江戸温泉物語 水葉亭」が「TAOYA熱海」としてリブランドオープンする。さらに、新たに「水上温泉 松乃井」の運営を受託した。
さらに今後、 利益構造を重視した100室前後の大規模旅館に加えて、30~50室規模の小規模施設の再生事業にも着手し、温泉文化の継承、地域価値の最大化を進めていく考えだ。


