ユナイテッド航空のスコット・カービーCEOが、米国政府にアメリカン航空との合併構想を提案した。複数の報道機関が伝えている。しかし、規制当局がその合併を認めることはハードルが高いだろう。
ユナイテッド航空は2025年5月にジェットブルー航空との提携を発表。その後、両航空が合併するのではないかとの憶測が広まった。
また、カービーCEOはアメリカン航空との合併案に加えて、ジェット燃料価格の高騰により経営難に陥っている競合他社を買収する可能性についても言及した。
ユナイテッド航空とアメリカン航空が合併すれば、10年以上ぶりの大型合併となり、世界最大級の航空会社が誕生することになる。しかし、ビジネスに積極的なトランプ政権下であっても、シカゴとロサンゼルスのハブ空港の重複や航空業界の競争への影響といった懸念から、この合併は独占禁止法に抵触すると見られている。
現行の独占禁止法の下では、大量の資産売却なしにこの大型合併が承認される可能性は低い。これについて、両航空、ホワイトハウスともコメントを差し控えている。
合併で外国航空会社に対して競争力が高まると主張
両航空が合併すれば、米国市場の約40%を占めることになる。これは司法省が合併後の市場シェアの基準値として定めている30%を大きく上回る。大手4社(アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空、サウスウエスト航空)は現在、米国市場の約80%を占めている。
航空データ分析のシリウムのデータによると、オヘア空港とミッドウェー空港を含むシカゴ地域では、合併によって、両航空の市場シェアは70%に達する。ロサンゼルスでは46%、JFK空港、ラガーディア空港、ニューアーク空港を含むニューヨーク地域では45%となる。
ロイター通信によると、カービーCEOは政府関係者に対して、ユナイテッド航空とアメリカン航空が合併すれば、外国の航空会社に対して競争力が高まると主張した。また、2025年9月に開催された業界イベントでは、米国発着の長距離路線の座席の3分の2は外国航空会社が運航しているが、乗客の60%は米国人であると指摘している。
また、ロイター通信は、トランプ政権は2026年の中間選挙直前の合併に慎重な姿勢を示していると伝えている。これは、米国民がインフレとガソリン価格の高騰に苦しんでいる中で、合併によって航空運賃が上昇し、航空会社間の競争が低下する可能性があるためだ。
ジェットブルー航空との合併の可能性は?
ユナイテッド航空にとって、アメリカン航空よりはるかに規模の小さいジェットブルー航空との合併は比較的容易に見えるが、規制上の懸念も残る。現在、ジェットブルー航空が買収先を探しているとの憶測が流れており、ユナイテッド航空のほか、サウスウエスト航空、アラスカ航空が有力候補とされている。
一方、ショーン・ダフィー運輸長官は、大手4社間の合併には可能性があるとの見解を示している。ダフィー長官はCNBCとのインタビューで「トランプ大統領は大型買収を好む。航空業界に合併の余地はあるかどうかと聞かれれば、『ある』だろう」と話した。
※編集部注:この記事は、米·観光専門ニュースメディア「スキフト」から届いた英文記事を、同社との正式提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳·編集したものです。
オリジナル記事: JetBlue Rumors? Now American? What a United Mega-Merger Would Mean
著者:Meghna Maharishi氏




