中国人旅行者に人気のタイとフィリピンが金利引下げ、世界に広がる新型ウイルスによる観光産業への影響

AP通信

フィリピンとタイの中央銀行はそれぞれ、新型コロナウイルスの拡大による経済的な損害を抑えるために、政策金利を4.0%から3.75%に、タイ中央銀行も1.25%から1%に切り下げた。AP通信が伝えている。

タイでは、タイ投資委員会(BOI)が中小企業および大企業に対する法人税適用外の範囲拡大などを含む新しい対策を打ち出したほか、政府は減税、ローンの支払猶予、個人所得税申告の期間延長などの措置を講じている。タイ中央銀行は、早ければ3月にも政策金利をさらに0.25%切り下げるのではないかと言われている。

また、タイ経済のおよそ10%が中国頼りで、その割合はベトナム、台湾、韓国、マレーシアなどよりも高い。中国経済がさらに減速すれば、石油、石炭、鉄鉱石の輸出企業はさらにダメージを受けることになる。

さらに、タイは中国人のあいだで人気の旅行先だが、中国周辺国と同様に、中国人観光客の急激な落ち込みに頭を悩ませている。

フィッチ・ソリューションズ・マクロ・リサーチのアナリストは、新型コロナウイルスの拡大によって中国経済の成長が鈍化すれば、2020年のタイの経済成長率は2019年の4.2%から4.0%に落ち込むと分析している。エコノミストのあいだでは、すでに2020年の中国の経済成長率は前年の6.1%から5.0%に落ち込むとの予想が出ている。

フィリピンも状況は同じだ。あるエコノミストは、金利はさらに切り下げられると予測。フィリピンは、他のアジア諸国ほどは新型コロナウイルスの拡大による経済全体への影響は大きくないと思われるが、観光産業へのダメージは大きく、それが経済成長への逆風になると指摘している。フィリピン政府は、今年の経済成長率の目標を6.5%〜7.5%としているが、その達成は難しく、2019年第4四半期の6.4%にさえ届かないかもしれない。

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