越境決済アプリで旅行計画できる新たなAI旅行サービスが誕生、「Alipay+」とアジア大手OTAらが立ち上げ

シンガポール拠点の大手デジタル決済プロバイダーのアント・インターナショナル社は、OTAのアゴダ(Agoda)、フリギー(Fliggy)、トリップ・ドットコム(Trip.com)とともに、旅行者向けにデジタルウォレットを組み込んだAI旅行アシスタント「Alipay+ Voyager(Alipay+ ボイジャー)」を立ち上げる。世界中の旅行者に、よりシンプルで快適な旅行体験を提供することを目指す。

基盤となる「Alipay+(アリペイプラス)」は、同社が提供する越境デジタル決済サービス。海外旅行のタビナカでは、普段から使い慣れている自国の決済アプリやEウォレットを使用して、シームレスな支払いを可能としている。現在、世界36の主要なEウォレット、決済アプリと提携し、世界1億以上の加盟店と17億のユーザーアカウントを抱える。提携決済サービスは、AlipayHK(香港)、GCash(フィリピン)、Kakao Pay(韓国)、Toss Pay(韓国)、Touch 'n Go(マレーシア)、TrueMoney(タイ)、PayPay(日本)などがある。

新たに発表された「Alipay+ Voyager」は、アント・インターナショナルのエージェント型AI機能と、OTAパートナーや越境決済サービス「Alipay+」のパートナー経済圏で構成。世界の約1億の加盟店が提供する多様なサービスを融合させる。

具体的には、Eウォレットやスーパーアプリに組み込まれた単一のAIインターフェースを通じて、旅行者が母国語でテキストまたは音声で旅程の計画、予約、目的地の加盟店での購入を完結できるようにする。

その特徴は、旅行者が自国で使い慣れたウォレットが利用できること、リアルタイムに現地サービスと接続できること、Voyager AIによるリアルタイムの情報提供などがある。ユーザーの嗜好をAIが理解し、フライト遅延や悪天候などの課題をユーザーの指示を待たずに、最適な選択肢をEウォレットで提示するという。また、加盟店やOTAにとっては、主要地域のEウォレットに一度の導入で対応できるため、ビジネス機会が拡大する。

まず、今夏、Alipay(中国本土)、AlipayHK(香港)、GCash(フィリピン)でスタートし、その後、越境決済Alipay+の各パートナーに展開される予定。

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