
ナビタイムジャパンは、訪日外国人観光客向けのナビゲーションアプリ「Japan Travel by NAVITIME」の利用状況から、訪日外国人旅行者による船を利用した移動に関する分析をおこなった。
それによると、2024年7月1日~2025年6月30日の期間に、訪日外国人旅行者が目的地として検索した港のランキングでは、1位は廿日市の宮島港、2位は箱根町の元箱根港、3位は直島町の宮浦港となり、訪日外国人に人気のエリアが上位を占めた。
報道資料より宮島エリアの動向
1位となった広島・宮島エリアでは、宮島口港発着の航路利用が多い一方、平和公園(元安桟橋)から航路で宮島へ向かう旅行者も見られた。また、平和公園からの航路の利用者は、往路での利用率が高く(17.2%)、宮島での滞在時間が比較的短かった。
宮島口港を利用する旅行者は、宮島で6時間以上過ごす割合が比較的高い(19.5%)傾向にあることがわかった。さらに、当日の宿泊エリアについては、厳島神社のある宮島側での宿泊が多い傾向が見られた。市場別の内訳を見ると、欧米豪からの旅行者が多い(75.4%)ことがわかった。
箱根芦ノ湖エリアの動向
箱根芦ノ湖エリアでは、湖を周遊するだけでなく、桃源台港から元箱根港までの、移動手段としても船を活用している旅行者がいることがわかった。また、船を降りた後の当日の滞在箇所については、桃源台港から箱根町港へ向かう旅行者は、箱根町や小田原市、新宿区や台東区への滞在が見られた。
さらに、元箱根港から桃源台港へ移動した旅行者については、小田原市や東京方面の滞在に加えて、忍野村や富士吉田市など富士山方面の滞在や御殿場市での滞在も確認された。
瀬戸内エリアの動向
瀬戸内エリアでは、アジアからの旅行者は小豆島へアクセスする航路、欧米豪からの旅行者は直島へアクセスする航路の利用が多いことがわかった。
高松港から土庄港(小豆島)へ渡る航路の利用者の滞在については、高松市や土庄町に加えて、小豆島、さらには岡山市、大阪市、琴平町、広島市など瀬戸内エリアを広域で周遊する傾向が確認された。また、宇野港から宮浦港(直島)へ渡る航路の利用者の滞在は、直島と玉野市のほか、岡山市、広島市、東京・大阪・京都などゴールデンルート上の市区町村を訪れていた。