電気通信事業者のトラベルヴォイスアンドネットが事業停止、海外携帯料金の低下により業績悪化

東京商工リサーチによると、旅行者向け携帯電話や通信機器のレンタル・販売を行う電気通信事業者「トラベルヴォイスアンドネット」が、2015年2月28日をもって事業を停止した。

同社は2004年、大手旅行代理店系通信会社の一部門が独立して創設。海外への留学生や出張者向けに通信機器の販売などを行い、日本円で国際通話料金を支払うことができる「国際電話専用 後払いコーリングカードサービス」「プリペイドカードサービス」などを提供することで、2007年12月期は約5億3000万円の売上高を計上した。

しかし、2009年には売上高が2億4036万円に落ち込み約1500万円の赤字を計上、その後も海外携帯電話料金の低下や円安による原価上昇などのために業績を回復させることができず、1年前から取引先に対する支払遅延状態となり、取引銀行に対する借入金返済のスケジュール見直しを実施していた。

2015年3月、同社ウェブサイトで代表取締役社長である中村和生氏による「諸般の事情に平成27年2月28日を以て閉業する」とのコメントを掲載。同ページ上に「弊社推奨対応案」として、同社で購入したSIMフリー携帯電話やプリペイドカードは今後も問題なく利用可能であること、他の通信機器レンタルサービスの紹介などを記載している。

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