観光・財界からトップが集結した「観光立国推進協議会」、菅官房長官が「2ケタ成長を後押し」の決意を表明

第4回観光立国推進協議会

第4回目となる観光立国推進協議会が開催された。この協議会は、2014年にスタートしたオールジャパン体制で観光立国・観光先進国を目指す活動を民間が連携して推進するもの。委員には、観光関係団体、運輸、ホテル、旅行といった観光関連企業だけでなく、全国知事会、全国市長会など自治体関連団体や日本経済団体連合会、日本商工会議所などの財界、金融など114企業・団体が名を連ねている。

協議会後に行われた交流会には、来賓として内閣府から官房長官の菅義偉氏が登壇。政府にとって観光が重要な施策であることを強調し、官民で連携した取り組みを行う重要性を訴えた。また、インバウンド4000万人の実現に向けて「今年が正念場」と語り、今年も2ケタ成長を維持していくために政府として後押ししていく決意を示した。

内閣官房長官:菅義偉氏

同じく来賓として挨拶にたった観光庁長官の田村明比古氏は、インバウンドが2400万人を突破した昨年を、訪日外国人の消費や旅行形態に変化があった年でもあったと振り返った。今後は国内で消費を増やしてもらうために「地域が滞在時間を増やしてもらう段階に入った」と指摘。また、観光産業の振興には日本人の国内旅行の満足度を上げていくことも欠かせず、「日本のポテンシャルを高い領域に伸ばしていくタイミング」に官民が連携する重要性を強調した。

協議会では、これまで観光立国実現に向けて提言の取りまとめなどを行ってきたが、今回は行動計画として具体策を策定。会員からのアンケートによって訪日外国人4000万人という目標に向けて民間が連携すべき事業や方向性をインバウンド、国内旅行、海外旅行の振興の3つ観光分野でバランスを重視して策定したという。

行動計画の内容は、政府が掲げる「明日の観光をささえる観光ビジョン」に沿ったもの。インバウンド観光推進における2次交通の充実・強化などが重視され、専門部会など検討の場を新設することを視野に入れながら課題解決を図る。受入れ整備では「心のバリアフリー」など誰もが旅をすることができるユニバーサルツーリズムでは専門部会も視野に入れて推進していく。

また、マーケティング機能の充実を目指して、インバウンドではICT部会の継続、国内観光振興ではDMO専門部会の検討が進められる。

来年度から設置が決まったのは観光教育専門部会。これは2020年東京五輪に向けて、観光教育の在り方や小中学生を対象とした観光教育読本の作成などの検討をすすめるもの。国民の理解を深め、これまで提言してきた観光立国へ向けた「国民意識の向上」を目指すのが狙いだ。

協議会委員長を務める山口範雄氏(日本観光振興会会長)は、こうした活動に異業種との連携や交流も重要との考えを示し、幅広い企業・団体の参画を訴えた。なお、2016年度に協議会に加盟した異業種としてはソフトバンク、三井物産、ハイヤー・タクシー連合会などがある。


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