
ホテルチェーンを展開するオヨ(OYO)ホテルズ&ホームズとホテルベッズは2019年4月15日、流通における戦略的パートナーシップ締結で合意した。世界展開を加速するオヨだが、ホテル客室のB2B事業大手との提携は、今回が初となる。
今回の提携により、オヨは、ホテルベッズのプラットフォームを利用している世界140カ国以上・約6万社の旅行会社や会員制ポイント運営事業、航空会社ウェブサイトなどへの客室販売ルートを獲得。一方、ホテルベッズ側は、B2Bクライアント企業向けに、オヨが運営する世界10カ国のホテル1万8000軒および住宅・別荘など1万軒の取扱いを開始する。
オヨはインド創業のホテルチェーン。アジアのバジェット料金ホテルを中心に、急速に世界展開を進めており、ホテル以外の賃貸ビジネスでも注目を集めている。日本市場では、ソフトバンク・グループ各社と合弁会社を設立している。
一方のホテルベッズでは、旅行ホールセーラー向けの「ホテルベッズ」と、リテーラー向けの「ベッズオンライン」の2つのプラットフォームを展開。今回のオヨとの流通提携では、その両方が対象となる。
ホテルベッズのグローバルチェーン担当責任者、マーク・レッドモンド氏は、オヨ・ホテルズ&ホームズについて「今、最も話題のビジネスであり、旅行産業全体に激震が走った」(同氏)と評価。オヨの運営客室数は現在51万5000室だが、今年末には100万室を突破する勢いであることから、今後の利用者拡大や、収益率アップに向けて、ホテルベッズとの提携が役立つとの考えを示した。
一方、オヨ・ホテルズ&ホームズのマニンダー・グラティ(Maninder Gulati) 最高戦略責任者(CSO)は、「それぞれの宿泊客に、可能な限り、最高の場を提供するのが我々のミッション。ホテルベッズというグローバル・パートナーを得て、新しい市場、新しい顧客を効率的に開拓することができる」と期待している。
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