旅行者受け入れを再開したハワイ、隣島は追加検査を導入へ、州政府と各郡とで異なる対応【外電】

ハワイ州は2020年10月15日から、新型コロナウイルスにともなう入国管理として、旅行前検査プログラムを開始した。これにより、ハワイ到着72時間前までの検査で陰性だった旅行者は14日間の自主隔離なしにハワイに入島することが可能になった。

ハワイ州当局は、隔離の義務化は水際対策として重要な措置と主張してきたが、パンデミックによって壊滅的な打撃を受けた観光産業を復活させるために、旅行前検査プログラムを導入することにした。

サンフランシスコのアンジェラ・マーゴーさんは、ハワイ旅行に先立って、まず彼女が働く病院で検査を受けた。しかし、その病院はユナイテッド航空の事前検査プログラムで認められた検査機関でも、ハワイ州が指定した検査機関でもなかったため、105ドル(約1万1000円)を払ってドライブスルーでの検査を改めて受けた。しかし、検体の採取に失敗。最終的にマーゴーさんは、出発日にサンフランシスコ空港で250ドル(約2万6000円)を支払い再度検査を受け、やっと渡航に必要な陰性証明を取得することができた。

アメリカ国内で感染者数の増加が続いているなかで、ハワイ州の旅行前検査プログラムには疑問も残る。果たして、本当に安全に旅行者を迎え入れることができるのかどうか。

ハワイでは夏休み前に規制を緩和した途端、感染状況は警戒レベルに後戻りし、2回目の「ステイホーム」命令を出さざるを得なくなった。

旅行前検査プログラムに反対する人たちは、到着前72時間前試験だけでは、検査を受けず自主隔離を選ぶ選択肢が残っている限り、住民の安全を守ることはできないと主張している。

ミヤシタ夫妻は10月15日に検査なしで入国し、オアフ島にある家族の農場での14日間の自主隔離を選んだ。彼らは、無症状感染者である可能性について、全く心配していないという。「ここまで旅行してきたし、予防対策もしっかりとしている」と話す。

ハワイの経済は観光産業で成り立っている。家族を養うために、地元の人たちは仕事に戻る必要がある。ハワイには約4000軒の飲食店があり、そのうち100軒以上が閉店したままで、そのうち50%以上がこのままだと数ヶ月で廃業することになると答えている。

これまで飲食店に対して、連邦政府からは何の援助もない。ハワイ州では、失業者に対して地元の飲食店で使える500ドル(約5万2000円)のデビットカードを支給する案を議論しているところだ。

隣島は追加検査を導入へ

10月14日のハワイ州の新規感染者数は、人口140万人に対して100人以上。新たな死者も10人となった。オアフ島の陽性率は4%近くになっている。

各郡の首長たちは、旅行前検査プログラムを導入した州政府の対応を批判。到着時に2回目の検査を義務付けるべきだと主張している。マウイ島とカウアイ島では、それぞれの島に到着した旅行者に対して、2回目の自主検査を求めることを決めた。ハワイ島も、隔離の代わりに、入島後に抗原検査を実施する予定だ。結果は15分程で判明し、陰性であれば隔離は免除される。陽性であれば直ちに正確なPCR検査を受けてもらい、結果が分かるまで隔離される。通常、結果が出るまで36時間ほどかかるという。オアフ島当局は、別のスクリーニング検査を導入したい意向だが、現在のところキャパシティに余裕がない。

州政府と各郡とで異なる対応は、旅行者の混乱を招くばかりだ。

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