ワールド航空サービス、雇用調整助成金の不正受給で3億9000万円を全額返還、「財務基盤は全く問題なし」と声明

厚生労働省東京労働局は2022年9月9日、ワールド航空サービスの雇用調整助成金の不正受給を確認したことを明らかにした。不正受給の金額は3億9357万3300円。ワールド航空サービスは、2020年年7月22日以降の支給決定の取り消しを受けるとともに、受領済みの雇用調整助成金の全額をすでに返還した。

不正受給の内容は、出勤しているにもかかわらず、休業したとする虚偽の申請書類を作成し、雇用調整助成金を不正に受給したもの。

ワールド航空サービスは、今回の措置は同社にとって極めて厳しいものとの認識を示したうえで、2021年11月30日付で特別調査委員会からの指摘に従い、返還請求のあった全額を東京労働局に返還したとしている。

また、特別調査委員会において、事実に反する申請に係る受給分と推認された約1億7800万円との齟齬については、東京労働局が、2020年7月27日決定分につき雇用関係助成金支給要領上の「不正受給」と評価していることから、それ以降の全ての受給分の返還請求されているとの理解を示した。

ワールド航空サービスは、経営陣の刷新、組織、労務管理体制の大幅な変更を実施。4月1日付で、代表取締役社長に澤邉宏氏が就任し、菊間潤吾代表取締役会長は取締役相談役に、松本佳晴代表取締役社長は特別顧問に就いた。今回の返還後も財務基盤については全く問題ないとしている。

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