世界の法人旅行で再編続々、コンカー設立者が出張管理会社を買収、独自テクノロジーの開発で「パーフェクト・トリップ」実現へ【外電】

出張経費管理コンカーの共同設立者で、投資会社マドロナ・ベンチャー・グループのマネージングディレクターを務めるスティーブ・シン氏は、北米と英国で出張管理事業を展開する「Direct Travel」を買収した。シン氏は2014年に83億ドル(約1.3兆円)でコンカーをSAPに売却した。

買収は、マドロナ・ベンチャー・グループとシン氏のほか、複数のベンチャーキャピタルが参加して実現したもの。シン氏はDirect Travelの会長に就任し、TalendのCEOで元コンカー最高収益責任者だったクリスタル・ベモント氏がCEOに就任する。

ビジネス・トラベル・マネージメント(BTM)業界では、アメックスGBTがCWTを5億7000万ドル(約861億円)で買収する計画を明らかにしたばかりだ。

Direct Travelの年間売上高は約3億ドル(約453億円)。シン氏は、来年には10%、その後15%~20%成長する余地があると予測している。

マドロナ・ベンチャー・グループはこれまで、会議テクノロジー企業「Troop」、出張管理テクノロジー・スタートアップ「Spontnana」に投資。また、シン氏は、息子のナヴィーン・シン氏が経営する経費管理会社「Center」の会長も務めている。

シン氏は「Spotnana、Center、Troop は旅行テクノロシーの中核要素を開発し、事業を劇的に改善してきた。Direct Travelでは、顧客体験の基準をさらに高めていく」と話している。Direct Travelは、Spotnanaのテクノロジー、Centerの経費管理の専門知識、Troopの会議およびグループ旅行計画プラットフォーム、さらには独自の人工知能を統合するという。

ベモント氏は「数年前に、シン氏は『パーフェクト・トリップ』というビジョンを打ち出した。Direct Travelは、テクノロジーパートナーや幅広いサプライヤーネットワークと協力して、ユーザー体験と顧客サービスを高める独自のテクノロジーを開発し、他の旅行管理会社へも提供していく計画だ」と話している。

※ドル円換算は1ドル151円でトラベルボイス編集部が算出

※この記事は、世界的な旅行調査フォーカスライト社が運営する「フォーカスワイヤ(PhocusWire)」から届いた英文記事を、同社との正式提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。

オリジナル記事:CONCUR FOUNDER STEVE SINGH AND INVESTORS ACQUIRE DIRECT TRAVEL


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