香川県の琴平バスとweb3.0技術を活用した地域共助事業をおこなう共創DAO社は、琴平山博覧会実行委員会が主催する「琴平山博覧会」(2025年10月4日~12月25日)で、「まちの余りもの」を活用して、地域の協力サイクルと価値を生み出す実証実験を開始する。
このプロジェクトでは、共創DAOが開発した参加型web3.0アプリと「琴平デジタル町民LINE」を連携。お金を介さず、バスの空席やホステルの空室など、地域に眠るまちの余りものと、関係人口による価値創出に向けた協力をトークン(ポイント)を媒介に、交換できる仕組みを提供する。
参加者側は「琴平デジタル町民LINE」から専用アプリにアクセスし、ゲーム感覚で「地域店舗の利用」「ボランティア」などのミッションに参加。貢献に応じて、トークンを獲得し、空席や空室、廃棄予定食材など地域に眠る資産を利用することができる。web3.0の複雑さを感じさせない体験を設計した。
仕組みとしては、参加者の貢献活動を、ブロックチェーン上で改ざん不可能な「デジタル活動証明書(DID/VC)」として記録。これにより、個人の貢献が客観的に証明され、信頼として蓄積されることになる。同社では、これを参加者のモチベーションを高めると同時に、地域が真の協力者を見つけるための強力なデータになるとしている。
この取り組みを通じて、イベントやお祭りの一時的な動員を持続可能な関係人口へとつなげ、琴平博覧会を地域の価値を生み出す共創モデルの構築の場とすることを目指す。琴平バスは、「琴平デジタル町民LINE」の運営、地域情報の配信、交通連携、現地での来場者サポートを担当する。
共創DAOは、2025年7月1日から8月31日まで実施したイベント「NEO四国88祭」で、参加者の行動を促すweb3.0アプリを試験導入。今回の取り組みで、プロジェクトをDAO(分散型自律組織)として継続的に運営し、地域課題解決や価値創出に取り組むモデルとして検証する。


