シンガポール政府観光局、サステナブルMICEのロードマップ作成、明確な目標や戦略で、2050年までのCO2排出実質ゼロへ

シンガポール政府観光局(STB)とシンガポール・アソシエーション・オブ・コンベンション・アンド・エキシビション・オーガナイザー・アンド・サプライヤー(SACEOS)は、シンガポールでのMICE業界全体のサステナビリティ水準を高めるための明確な目標や戦略を定めた「MICEサステナビリティ・ロードマップ」を発表した。

これは、STBの全体戦略の一環として、各産業が独自のサステナビリティ目標を達成するための指針となるもので、今年初めに開始した「ホテル・サステナビリティ・ロードマップ」に続く取り組み。

ロードマップでは、まず観光産業界が簡単に適用できるサステナビリティ基準を2023年までに策定し、2024年までに国際的に認知されることを目指す。

また、2025年までに 6カ所のMICE会場すべてとSACEOSのメンバー企業の80%が国際的またはシンガポール国内(またはその両方)で認められた持続可能性認証を取得することを目指す。

さらに、シンガポールのMICE業界が「シンガポール・グリーンプラン2030」に沿って廃棄物を削減するために、2023年までに廃棄物と炭素排出量の追跡を開始し、シンガポールの目標に沿って、2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを達成する。

具体的な戦略として、廃棄物と炭素に焦点を当てた測定方法を作成やSTBの補助金を通じた支援などを実施。「ISO 20121イベントの持続可能性に関するマネジメントシステム認証」「MICEサステナビリティ認証(MSC)」「グリーンマーク認証制度」などの取得を働きかけていく。

また、革新的かつ拡張可能で持続可能なソリューションを特定、試行、採用。テクノロジー・プロバイダーと提携して、サステナビリティ課題に取り組み、業界パイロットを共同開発するほか、「シンガポール・ツーリズム・アクセラレーター」を通じて、MICE向けサステナビリティ・ソリューションに注力する新興企業の専門家集団を支援してていく。

このほか、サステナビリティ・ソリューションと業界のベストプラクティスの認知度を向上させる。STBとアメリカン・エキスプレス・グローバル・ビジネス・トラベル(アメックスGBT)がグリーンミーティングやイベントの主要トレンドをまとめたホワイトペーパーなどを活用。STBの「In Singapore Incentives & Rewards(INSPIRE)Global 2.0」スキームを通じて、MICEグループの旅程に持続可能なレジャー体験を組み込むよう企業に働きかけるほか、「シンガポールMICEアドバンテージ・プログラム(SMAP)」を通じてSTBの観光パートナーと連携しながら持続可能なMICE旅行を奨励していく。

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