Eコマース向け不正対策およびリスク・インテリジェンスを提供するリスキファイド社は、旅行業界に関するインサイトレポートの最新の分析結果を発表した。それによると、高度な詐欺グループやAIを活用する不正行為者が、航空会社、ホテル、オンライン旅行プラットフォームにおいて手口を巧妙化させている実態が明らかになった。
リスキファイドの分析によると、不正行為者は正規の旅行者に見せかける行動に変化させる傾向を強めており、従来の不正検知指標の信頼性が低下するなか、旅行事業者に新たな課題をもたらしているという。
高まる不正リスク、2026年5月は3割増
航空、ホテル、陸上交通における数億件の旅行取引を分析したところ、2026年1月~5月の航空分野の不正リスクは前年よりも増加。2026年5月には前年同月比で32%も増えた。
リスキファイドは、昨今の旅行詐欺パターンの変化を指摘している。
まず、航空分野では2025年の請求先名義と搭乗者名が一致しない場合の不正リスクが、一致する場合の2.5倍となった。一方、請求先名義と搭乗者名が一致する取引についても、2025年11月以降、不正リスクが大幅に上昇し、2025年1月を基準として30%以上高い水準に達した。
また、出発まで7日未満の時点で購入された航空券は、その他の予約と比べて不正リスクが2.3倍高く、迅速な顧客体験と不正防止の両立を図る事業者にとって課題となっていると指摘している。
ロイヤルティプログラム、リワードポイント、登録済みの顧客情報に対する不正行為も引き続き不正行為の標的となっている。不正行為者は、乗っ取ったアカウントのポイントの現金化、ギフトカードへの交換、不正予約の支払いに利用している。さらに、不正に利用できるよう侵害された個人情報やデバイス、アカウントを使い、旅行業界やその関連業界で高額な購入をおこなっている。
このほか、ホテルでは、7月と8月に売上高が最も高くなる一方、不正による損失リスクも最も高くなる傾向にある。また、不正行為は予期せず増加することもあり、2025年4月は年間平均を20%上回り、最もリスクの高い月となった。特に高級宿泊施設が標的となっており、5つ星ホテルは全体で最もリスクの高いセグメントとなった。





