東京観光財団、観光産業の魅力を発信するイベント開催、企業と学生との交流も、人材確保で事業者を支援(PR)

東京観光財団(TCVB)は2025年9月1日、観光産業の魅力を発信するイベント「観光産業の魅力発見フェアTOKYO2025」を開催した。東京都の観光関連事業者を支援する、同財団の「東京観光産業ワンストップ支援センター」による事業の一環だ。

同イベントは、都内で開催の大型就職イベント「就職博 就活準備編」内に専用エリアを設けて開催。来場者が参加企業と直接交流できる機会を設けたほか、基調講演やトークショー、パネルディスカッションも実施した。同センターが実施する、観光産業に特化したキャリアイベントとは? その狙いや、当日の様子を取材した。

東京観光産業ワンストップ支援センターが手掛ける、「観光産業の魅力向上応援事業」とは

「東京観光産業ワンストップ支援センター」は、東京観光財団内に設置された、観光関連事業者の支援に特化した総合相談窓口だ。都内の観光関連事業者を対象に、相談業務や補助金などの情報提供、専門家派遣など、さまざまな支援メニューを提供している。

今回のイベントは、同センターが手掛ける「観光産業の魅力向上応援事業」のひとつ。就職を見据える学生や求職者を対象に、観光の仕事のやりがいや魅力を伝えることを目的とした事業だ。都内ではインバウンドを含めた旅行需要が盛り上がりをみせる一方で、人材不足の課題を抱える事業者も多い。観光産業への就業意欲を喚起し、事業者の人材確保を支援することは、同センターの欠かせない役割となっている。

同センターの「観光産業の魅力向上応援事業」の取り組みは、主に3つ。1つ目は、職場見学・就業体験プログラムの企画だ。職場見学では、2025年7月に第1弾を豊洲エリアの観光・飲食施設で、8月には第2弾を羽田空港内で実施。いずれも定員人数を超える応募があり、リアルな仕事現場を知ることができたと参加者からの満足度も高いという。11月には、第3弾としてクルーズ客船のMSCベリッシマで実施を予定している。また、体験を通じて実践的に学べる就業体験については、今年11月に、都内の宿泊施設と連携して全3回のプログラムを実施予定だ。

2つ目はウェブサイトでの情報発信。2025年6月、観光産業の魅力発信を目的とした専用のウェブサイト「TOUCH! the Future」を開設し、観光産業で働く人々のインタビュー動画や記事をとおして、仕事の魅力を発信している。そして3つ目が、観光産業の魅力を直接発信する、イベントの開催だ。

「観光産業の魅力発見フェアTOKYO2025」の交流コーナーの様子東京観光産業ワンストップ支援センターの伊藤玲子氏は、今回のイベントについて、「観光産業はこれからも大きく成長していく産業。これまで就職先として意識していなかった学生や求職者にも、やりがいのある仕事だと感じてもらえる機会になれば」と期待を込める。

本イベントは、大型就職イベント「就職博 就活準備編」の会場内に「TOUCH! the Future」の特別エリアを設けて開催。企業との交流コーナーには、多くの学生や求職者が立ち寄り、担当者の話に耳を傾けた。採用面接ではなく、実際に現場で働く担当者の目線からの話が聞けることで、気軽に知りたい情報を入手できたようだ。

東京観光産業ワンストップ支援センターの伊藤玲子氏

JTB常務執行役員の髙﨑氏が、ツーリズム産業の可能性や働きがいについて基調講演

会場内の「TOUCH! the Future」ステージでは、JTB常務執行役員の髙﨑邦子氏が「地球が舞台!ツーリズム産業の新たな未来」をテーマに講演。ツーリズム産業の可能性や働きがいについて語った。

まず髙﨑氏は、「交流創造事業」と位置付ける同社の多様な事業について紹介。従来の旅行事業に加え、現在は地域創生やビジネスでのソリューション事業を展開していることに触れ、「デジタル基盤の上に人の力を活かし、人流や情報流、物流を生み出すことで、人と人、人と地域、人と組織の出会いと共感をサステナブルにつくり続けることを目指している」と説明した。

ツーリズム産業の未来について、髙﨑氏は「ツーリズムは裾野が広い産業。グローバルかつボーダーレスに、社員主導で活躍できるチャンスがある」と強調。ツーリズム産業で働く魅力について「自己表現が可能な仕事。どのように時代が進化しても、人の魅力というものは変わらない価値だと思う」と話し、「人の魅力」そのものが価値となるツーリズム産業の仕事のやりがいについて訴えた。

基調講演では、JTB常務執行役員の髙﨑氏が観光業界での働きがいをアピール基調講演に続くトークショーでは、俳優・タレントの箭内夢菜さんとモデル・俳優の横田真悠さんが、「旅に魅せられて。観光業界の可能性とこれから」をテーマに、バラエティ番組で世界各地にロケに行った時の経験を紹介するとともに、観光業界の未来について語った。

企業と学生との交流も活発に

「TOUCH! the Future」ブースには、「行燈旅館」「京王観光」「コングレ」「新宿東急ホテルズ」「JR東日本サービスクリエーション」「ホテルかずさや」の6社が参加した。

このうち、JR東日本のグループ会社として、列車内でサービスを提供するアテンダント業務を担うJR東日本サービスクリエーションの担当者は、求める人材について、「鉄道という移動空間の中で、お客さまに寄り添うことに価値を見出すことができる人」と説明。そのうえで、「さまざまなお客さまのニーズを読みとって、自分の力で喜ばれるものをつくれることが、当社の仕事の一番のやりがい」と続けた。

東急歌舞伎町タワーで「BELLUSTAR TOKYO, A Pan Pacific Hotel」と「HOTEL GROOVE SHINJUKU, A PARKROYAL Hotel」を運営する新宿東急ホテルズの担当者は、本イベントに参加した理由について、「観光産業が盛り上がりを見せるなかで、ホテルで働くことの良さを学生の皆さんにも伝えられれば」と期待する。

求める人材について、同ホテルではインバウンドの宿泊者が約9割を超えていることから、「まずは英語が好き、学びたい、という方を採用していきたい」と明かし、そのうえで「自分の個性を活かして、光り輝ける人たちに来ていただければ」と、多様性のある人材採用を重視していく考えを示した。

「TOUCH! the Future」ブースでは、出展企業によるパネルディスカッションも開催。各社の若手社員が登壇し、観光産業で働くやりがい、大切なスキル、自身が描くキャリアパスなどを紹介した。

都内宿泊施設での就業体験や、「MSCベリッシマ」での職場見学プログラムも提供予定

東京観光産業ワンストップ支援センターは、観光産業の魅力向上応援事業の一環として、今後もさまざまな就業体験・職場見学の機会を提供していく予定だ。

就業体験では、今秋、宿泊施設での3つの体験プログラムを提供する。2025年11月5日には、「トレンド×カルチャーを体験するホテル」をテーマに、日本の文化を発信する都内のホテルで実施。11月18日には、「伝統×格式のあるクラシックホテル」をテーマに、都内の老舗ホテルで実施する。そして11月26日には、「地域のランドマーク×ラグジュアリーホテル」をテーマとして、都市型ホテルの最前線を走る2施設で実施予定だ。プログラムでは、施設見学をはじめ、接客サービス・ベッドメイキングなどの体験や実際に働く社員との交流会を用意する。

また、職場見学は、第3弾として、2025年11月12日に「豪華客船で働く!MSCベリッシマクルーズ船見学コース」を用意。対象は都内の観光産業に関心のある学生(高校卒業以上)及び求職者で、定員は20人。応募期限は2025年10月10日までとなる。

これらのプログラムは、いずれも公式サイト「TOUCH! the Future」内の申込フォームから申し込みが可能だ。

東京観光産業ワンストップ支援センターでは、各種支援メニューをとおした個別事業者のサポートにとどまらず、今後も観光産業全体に資する事業展開をとおして、東京都の観光を全面的に支援する。

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「TOUCH! the Future」公式ウェブサイト  

東京観光産業ワンストップ支援センター 公式ウェブサイト

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記事:トラベルボイス企画部

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