
奈良県の元興寺(華厳宗)が歴史追体験ツアーを造成し、主にインバウンド向けの旅行会社に販売を開始した。国の史跡「元興寺塔跡」を舞台に、飛鳥・奈良時代の仏教の広まりや、中世の八雷神・観音信仰を追体験する内容で、文化庁の「文化資源活用事業費補助金」に採択された。
ツアーには、仏教儀式への参加、かつて広大な寺域だった元興寺周辺の町歩き、雅楽の演奏や住職と語らいながらの銘酒の試飲、イルミネーションの演出、奈良町のミシュラン掲載レストランでの食事などを多彩に盛り込んだ。高付加価値のあるストーリー性を持たせることで収入アップを目指し、持続的な寺院運営の資金確保を図る。華厳宗元興寺住職の池田圭誠さんは、「終始ゲストとともに過ごし、交流することを大切にしたい」と話している。
販売はウェルネスインバウンド協会が担当している。