外務省、危機管理で海外旅行登録「たびレジ」と旅行会社ツアー参加者のデータ連携に協力要請 -濵地政務官「海外旅行を楽しんで」

外務省は先般のパリ同時多発テロ事件を踏まえ、濵地雅一外務大臣政務官の主催で、「テロ・安全対策に関する外務省トラベルエージェンシー会合」を開催した。旅行・航空業界に対し、年末年始の旅行シーズンに向けた安全対策の徹底を呼びかけるとともに、旅行者に対する周知や、外務省海外旅行登録システム「たびレジ」の登録促進に向けた協力要請を目的とするもの。

会の冒頭、濵地政務官は「邦人の海外旅行の安全に万全を期す」との意思を示した上で、「テロを恐れて内向きになることは避けなければいけない。安全対策を講じた上で、有意義な海外旅行を大いに楽しんでいただきたい」と言明。そのためには「旅行者が危険を正しく認識し、備える手段と知識を身に着けることが重要」とし、外務省の海外安全情報による正確な情報把握と「たびレジ」への登録に向け、旅行・航空業界に協力を呼びかけた。

特に旅行会社に対しては、主催ツアーの参加者の登録について協力を要請。「ツアーを申込めば自動的に『たびレジ』 に登録ができるような仕組みを考えている」と明かし、本会合での議論を求めた。

すでに外務省では2015年11月2日、「たびレジ」との連携インターフェイスを開設しており、旅行者が旅行の申込みをする際、希望に応じて「たびレジ」に登録できる仕組みを目指しているところ。具体的には、旅行会社がデータ化した申込み情報のファイルをアップロードして、連携できるようにする。

外務省「たびレジ」ページ内「FAQ」より

会合を終え、参加旅行会社からは「積極的に取り組みたい」(JTB取締役旅行事業本部長・細野顕宏氏)、「テロの際、携帯は重要なツールとなった。添乗員からも『たびレジ』は有効との報告を受けている」(阪急交通社・CSR推進室本部長・米原茂樹氏)など、前向きな見解が聞かれた。意見交換では、旅行契約時の案内など、すでに顧客に対して登録促進を行なっていることが説明されたという。

ただし、データ連携については、システム改修費用や個人情報の問題もあり、社内での精査・確認が必要との認識。また、データ移動作業時のヒューマンエラーの対策も考慮する必要があるとする。外務省ではデータ連携にあたり、旅行会社からの意見や要望を受けつけており、それを踏まえた上で2015年度末までの整備完了を目指している。

なお、「たびレジ」とは、海外旅行や海外出張などをする短期渡航者を対象に、滞在先の最新の海外安全情報や緊急時発生時の連絡が受けられるシステムのこと。濵地政務官は冒頭、パリ同時多発テロ事件の際、実際の登録者から「大混乱の中でも日本語での発信で、今どこで何が起こっているのか把握できた」との声があったことを紹介。「緊急時には日本語での正確な情報発信が、安否確認や危険を除去するうえで重要」と強調した。


【出席企業・団体/計14企業・団体】

ジェイティービー/JTBワールドバケーション/KNT-CTホールディングス/ジャルパック/東武トップツアーズ/日通旅行株式会社/日本旅行/阪急交通社/ANAセールス/エイチ・アイ・エス/ワールド航空サービス/日本航空/全日本空/日本旅行業協会(JATA)
※順不同

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