アイドルと地域のコラボで地域活性化する新事業、3自治体が開始、関係人口の創出など後押し、来年度は約50自治体に拡大へ

自治体と民間企業のプロジェクト組成をおこなう公民連携推進機構は、内閣府「新しい地方経済・生活環境創生交付金Type V」の交付決定を受けた奈良県宇陀市、山梨県大月市、和歌山県那智勝浦町で「内閣府地方創生2.0モデル事業」を開始する。

このプロジェクトは、同機構の会員で地方自治体活性化支援企業のGMTS社がプロデュース。4組の現役アイドルらが「公民連携推進大使」として地域事業者とのコラボ商品開発やNFTを活用した地域創生企画を担当し、3自治体で関係人口の創出などを後押ししていく。

公民連携推進大使として任命されたのは、元AKB48でタレントの平嶋夏海さん、元AKB48でタレントの佐々木優佳里さん、元HKT48で女優の兒玉遥さん、アイドルグループのRainTree。2025年10月から各自治体を毎月訪問し、各地域の事業者との協業を進めていく。

具体的には、公民連携推進大使のアイドルが地域の事業者の売り上げ拡大に取り組む。地域の酒造会社が販売する新酒ラベルをデザインするプロジェクトでは、NFTと通じて募集されたプロジェクトメンバーがデザイン選定に参加できるほか、限定新酒の優先的購入、アイドルによる酒蔵訪問・取材の非公開映像の閲覧特典を提供する。

また、自治体の食材を使ったカレーの考案や、NFT購入者に地域の物産を提供する企画も実施する。

このほか、公民連携推進大使のアイドルが、それぞれ毎月3自治体を訪問し、SNSで週末の農業体験などの活動を発信。地域の認知度向上を支援していく。

(左から)RainTree鈴野みおさん、RainTree綾瀬ことりさん、兒玉遥さん、平嶋夏海さん、佐々木優佳里さん、RainTree新野楓果さん、RainTree百瀬紗菜さん

平嶋さん「一人でも多くの方が訪れるきっかけに」

同機構が2025年6月に実施した「全国地方自治体統一アンケート」では、半数以上の235自治体が「アイドルを活用した地域経済活性化に関心がある」と回答した。このことから、2026年度は50程度の地方自治体でアイドルの発信力を活用したプロジェクトを実施する予定だ。

プロジェクト発表の会見で、この事業の幹事自治体を務める宇陀市政策推進課長の山下正人氏は、「アイドルの皆さんに宇陀市を訪れてもらい、宇陀市を好きになってもらって、一緒にプロジェクトを成功させていきたい」と意欲を示した。

平嶋夏海さんは「那智勝浦町では800メートルの砂浜や生マグロ、宇陀市では名産のハーブ『大和当帰』、大月市ではぶどう狩り体験が楽しみ。私たちが関わることで、一人でも多くの方がそれぞれの土地を訪れるきっかけになれば」と挨拶した。

このプロジェクトには、地域事業者の成長戦略支援やメディアを活用した認知・顧客獲得支援、資金調達支援などを展開する「ZUU」、アイドルのセカンドキャリアを後押しする「ギガワークス」、社会貢献活動に興味を持つユーザープラットフォーム「actcoin」、日本最大級のNFTプラットフォーム「HEXA」、地域の子育て環境や子育て支援施策などを紹介する「1to10」が参画する。

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