ウーバー・トラベルの旅行予約、「マルチモダリティ戦略」とは? 責任者が語った新サービス開始の手ごたえ、タビナカ予約の狙い

米観光産業ニュース「フォーカスワイヤ」は、昨年の「フォーカスライト・カンファレンス」でライドシェア・ウーバーの旅行・空港向け新製品の責任者ローレン・コソロスキ氏にインタビュー。英国で実証が始まっている「Uber Travel(ウーバー・トラベル)」の現状と今後について話を聞いている。

Uber Travelは、ユーザーがGmailアカウントを登録することで、フライト、ホテル、レストランなどの予約をワンストップで行うことができるサービス。米国でサービスを開始し、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、欧州など1万都市に拡大すると発表している。

現在、英国で実証段階。フライト、鉄道やバスなどの地上交通機関の予約サービスを提供している。ホテルについては、モビリティとは異なる領域のため、追って提供になる見込みだ。

コソロスキ氏は、英国を実証の場所として選んだ理由について、米国に次いで市場規模が大きく、消費者動向も米国に似ていること。また、鉄道やバスの交通網が発達していることを挙げた。さらに、ウーバーがただのライドシェアプラットフォームではないとの考えが浸透しやすい環境があることも理由のようだ。

「英国でのユーザーの反応を見てみる。どこでお金を使うか。ユーザーにとってベストな接続はどのようなものかを確認したい」とコソロスキ氏。ウーバーのスーパーアプリ化と言われているなか、モビリティアプリとして進化させていく考えを示すとともに、「旅行を簡単に、シンプルに予約することが出来て、旅程に合わせたパーソナライズも進めていく」と話し、その取り組みを「マルチモダリティ戦略」として位置付けた。

このほか、コソロスキ氏はアクティビティ予約の「Uber Explore」についても言及。このサービスによって、ウーバーのプラットフォーム上で、現地体験予約は「Viator」、レストラン予約は「Open Table」との連携で予約できることになった。 コソロスキ氏は、この連携の背景として「地元のアトラクションを知ってもらうことで、パンデミックで減少したユーザーをウーバーに戻す取り組み」と説明した。

「2023年もウーバートラベルで新しいニュースがリリースされるだろう」とコソロスキ氏。適用都市の拡大も含めて、ウーバーアプリの差別化に力を入れていく考えを示した。


※この記事は、世界的な旅行調査フォーカスライト社が運営するニュースメディア「フォーカスワイヤ(PhocusWire)」から届いた英文記事を、同社との提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。

オリジナル記事:UBER ON ITS FUTURE PLANS FOR TRAVEL PRODUCTS

著者 : Mitra Sorrells氏

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